2023年 秋期 応用情報技術者 午前 問10

ファイルシステムをフラッシュメモリで構成するとき、ブロックごとの書き換え回数を管理することによって、フラッシュメモリの寿命を延ばす技術はどれか。

 ア  ウェアレベリング
 イ  ジャーナリング
 ウ  デフラグ
 エ  ライトアンプリフィケーション


答え ア


解説

 ア  ウェアレベリング(wear leveling、摩耗平滑化)は、各ブロックの書込み回数がなるべく均等になるように、物理的な書込み位置を選択する技術です。(〇)
 イ  ジャーナリング(ジャーナリングファイルシステム、journaling file system)は、管理領域を変更する際にジャーナルあるいはログと呼ばれる更新履歴を残すことで管理領域の破損を防ぐ技術です。(×)
 ウ  デフラグ(defragmentation)は、フラグメンテーション(ファイルの断片化)が発生した磁気ディスクで、ファイルを可能な限り連続した領域に再配置することです。(×)
 エ  ライトアンプリフィケーション(write amplification、書き込みの増幅)は、フラッシュメモリにおいて、実際に書き込んだデータの量よりも、フラッシュメモリチップに対する書込量が増加すると言う現象です。(×)


キーワード
・フラッシュメモリ

キーワードの解説
  • フラッシュメモリ(flash memory)
    EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)の一種で、電源を切ってもデータが消えない不揮発性のメモリで、ブロック単位での消去ができる。
    データは各ビットの値を1→0に書き変えることができる。
    ただし、ビット単位での0→1の書き換えはできない。(書き換えはバイト、ワード単位で行う。)
    ビットの値を1にする操作はフラッシュメモリの全部又は一部分(“セクタ”と呼ぶブロック単位)で行うことができ、1にする処理を消去と呼ぶ。
    大容量化が容易なので、SDメモリやコンパクトフラッシュ、USBメモリなどで使用されている。
    また、組込み系の機器(ハードディスクなどを持っていない機器:携帯電話、携帯音楽プレーヤ等)でプログラムやデータを格納する用途で使用されている。
    なお、書き換え回数に制限があり、少ないものでは10回程度、多いものでは100万回程度である。

もっと、「フラッシュメモリ」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ