2023年 秋期 プロジェクトマネージャ 午前 問6

表は、あるプロジェクトにおける作業@〜Cの担当者、所要日数の見積り、前作業を示している。 条件に従って、クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント(CCPM)によって日程計画を策定するとき、プロジェクトバッファを含めた全体の所要日数は何日か。

[条件]

  • 各作業は、前作業が終了してから開始する。
  • 担当者が異なる作業は、並行して実施可能である。
  • 各作業の余裕日数は、式“HP - ABP”によって算出する。
  • プロジェクトバッファは、クリティカルチェーン上の作業の余裕日数の合計の半分とする。

作業 担当者 所要日数の見積り(日) 前作業
HP 1) ABP 2)
@ A 8 6 なし
A A 3 2 @
B B 5 3 なし
C A 4 3 A、B

 注 1)  HP(Highly Possible)による所要日数のこと。 “まず大丈夫”と考えて見積もった所要日数であり、実現の確率は約90%である。
 注 2)  ABP(Aggressive But Possible)による所要日数のこと。 “厳しそうだが、やればできる”と考えて見積もった所要日数であり、実現の確率は約50%である。

 ア  11  イ  13  ウ  14  エ  15


答え イ


解説
表に余裕日数とその合計を追加する、条件から各作業の余裕日数は式“HP - ABP”なので

作業 担当者 所要日数の見積り(日) 余裕日数(日) 前作業
HP 1) ABP 2) HP - ABP
@ A 8 6 2 なし
A A 3 2 1 @
B B 5 3 2 なし
C A 4 3 1 A、B
CCPMでは、それぞれのタスクが最短で完了する前提の期限(ABP)で計画して、プロジェクトの納期前(プロジェクトの最後)にプロジェクトバッファとしてバッファを設定するので、クリティカルチェーンは担当者Aの@→A→Cになり、その所要日数は各作業のABPの和なので
 6日 + 2日 + 3日 = 11日
になり、これに担当者Aが実施する各作業の余裕日数の合計の半分を加えると
 11日 + ((2日 + 1日 + 1日)÷2) = 13日
(イ)になる。


キーワード
・クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント

キーワードの解説
  • クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント(Critical Chain Project Management、CCPM)
    プロジェクト管理手法の一つであり、「クリティカルチェーン」を用い、バッファ(時間の余裕)の設定とリソースの効果的な割り当てを通じてプロジェクトの進捗とスケジュールを最適化する手法です。

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