金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”では、内部統制の基本的要素の一つとして“ITへの対応”を示している。
“ITへの対応”に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア
COSOの“内部統制の統合的枠組み”にも、構成要素の一つとして示されている。
イ
IT環境の対応とIT利用及び統制からなる。
ウ
ITを利用していない手作業での統制活動では内部統制の目的は達成できない。
エ
ほかの内部統制の基本的要素と独立に存在する。
答え イ
【解説 】
ア
COSOでは“ITの対応”はなく、日本の内部統制の基準で追加されました。
COSO(the Committee of Sponsoring Organization of the Treadway Commission、トレッドウェイ委員会組織委員会)はアメリカで内部統制の世界基準となるCOSOフレームワークを公表した産学官共同の委員会です。
イ
内部統制の基本要素の“ITの対応”とは目的を達成するためにIT環境へ対応することと、ITを適正に利用することです。
ウ
ITを利用しなくでも内部統制の目的達成は可能です。
ただし、ITを利用したほうが効率がよくなります。
エ
各基本要素はそれぞれに関係した存在です。
どれが欠けても内部統制の目的達成は困難になります。
【キーワード 】
・内部統制
【キーワードの解説 】
内部統制
会社が自らの業務の適正を確保するための体制を構築していくことです。
内部統制には以下の4つの目的があります。
業務の有効性・効率性
財務報告の信頼性
法令遵守
資産の保全
また、以下の6つの基本要素があります。
統制環境
リスクの評価と対応
統制活動
情報と伝達
モニタリング
ITへの対応
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