平成22年 春期 システム監査技術者 午前II 問14

金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”における、内部統制の固有の限界に当たる事象はどれか。

 ア  ITの新技術の導入によって、従来のコントロールが効かなくなる。
 イ  アクセス権限の定期的な検証の仕組みがない。
 ウ  固有の利用者IDが発行されていない。
 エ  システム開発における標準化がなされていない。


答え ア


解説
内部統制には以下のような固有の限界があります。

  • 内部統制は、判断の誤り、不注意、複数の担当者による共謀によって有効に機能しなくなる場合がある。
  • 内部統制は、当初想定していなかった組織内外の環境の変化や非定型的な取引等には、必ずしも対応しない場合がある。
  • 内部統制の整備および運用に際しては、費用と便益との比較衡量が求められる。
  • 経営者が不当な目的の為に内部統制を無視したり、無効にすることがある。


キーワード
・内部統制

キーワードの解説
  • 内部統制
    会社が自らの業務の適正を確保するための体制を構築していくことです。
    内部統制には以下の4つの目的があります。
    • 業務の有効性・効率性
    • 財務報告の信頼性
    • 法令遵守
    • 資産の保全
    また、以下の6つの基本要素があります。
    • 統制環境
    • リスクの評価と対応
    • 統制活動
    • 情報と伝達
    • モニタリング
    • ITへの対応

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