平成23年 秋期 応用情報技術者 午前 問46

表は、あるソフトウェアにおける品質特性の測定方法と受入れ可能な基準値を示している。
a〜cに入る品質特性の組合せはどれか。

品質特性 測定方法 受入れ可能な基準値
機能性 必須な要求仕様のうち、ソフトウェアで実現できた仕様の割合 100%
a 特定の機能の使い方を学ぶのに必要となる時間 10分未満
b 識別された類似の変更に対して変更が必要となるモジュール数 1モジュール
c システムに処理を要求してから、応答が返ってくるまでの時間 5秒未満
信頼性 特定の運用期間中の停止時間 年間8時間以内
移植性 他のOS上で動作させるために再コンパイルが必要なモジュール数 6モジュール以内

a b c
効率性 使用性 保守性
効率性 保守性 使用性
使用性 効率性 保守性
使用性 保守性 効率性


答え エ


解説

  • aの測定方法が「特定の機能の使い方を学ぶのに必要となる時間」で基準値が「10分未満」は、使いやすさの指標なので使用性である。
  • bの測定方法が「識別された類似の変更に対して変更が必要となるモジュール数」で基準値が「1モジュール」は、変更のしやすさの指標なので保守性である。
  • cの測定方法が「システムに処理を要求してから、応答が返ってくるまでの時間」で基準値が「5秒未満」は、性能の指標なので効率性である。
したがって
a b c
使用性 保守性 効率性
である。


キーワード
・ソフトウェアの品質特性

キーワードの解説
  • ソフトウェアの品質特性
    JIS X 0129-1で定義されたソフトウェアの品質特性には、以下の6つがある。
    • 機能性
      指定された条件の下で利用されるときに、明示的及び暗示的必要性に合致する機能を提供する。
    • 信頼性
      指定された条件下で利用するとき、指定された達成水準を維持する。
    • 使用性
      指定された条件の下で利用するとき、理解、習得、利用でき、利用者にとって魅力的である。
    • 効率性
      明示的な条件の下で、使用する資源の量に対比して適切な性能を提供する。
    • 保守性
      修正のしやすさに関するソフトウェア製品の能力。修正は、是正若しくは向上、又は環境の変化、要求仕様の変更及び機能仕様の変更にソフトウェアを適応させること。
    • 移植性
      ある環境から他の環境に移すためのソフトウェア製品の能力。

もっと、「ソフトウェアの品質特性」について調べてみよう。

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