平成23年 春期 情報セキュリティスペシャリスト 午前II 問16

ルータで接続された二つのセグメント間でコリジョンの伝搬とブロードキャストフレームの中継について、適切な組合せはどれか。

コリジョンの伝搬 ブロードキャストフレームの中継
伝搬する 中継する
伝搬する 中継しない
伝搬しない 中継する
伝搬しない 中継しない


答え エ


解説
ルータはコリジョンが発生した信号を中継しないので、コリジョンは異なるセグメントに伝搬しません。
ブロードキャストフレームはルータが中継するためのIPアドレスが指定されていないため中継しません。そのため、DHCPなどをルータで接続された異なるセグメント間で行うためにはブロードキャストフレームを通過させるルータのリレーエージェントの機能を使用する必要があります。

コリジョンの伝搬 ブロードキャストフレームの中継
伝搬しない 中継しない


コリジョンが発生した信号が伝搬する範囲を“コリジョンドメイン”(collision domain)、ブロードキャストフレームが届く範囲を“ブロードキャストドメイン”(broadcast domain)と呼び

コリジョンドメイン ブロードキャストドメイン
リピータ 分割しない 分割しない
ブリッジ
(スイッチングハブ、L2スイッチ)
分割する 分割しない
ルータ
(L3スイッチ)
分割する 分割する
になります。


キーワード
・コリジョン
・ブロードキャスト

キーワードの解説
  • コリジョン(collision)
    LAN(Ethernet)上で、同一の伝送路に接続した複数端末からほぼ同時にデータが送出されることによって発生する信号の衝突現象のことです。
    信号が衝突すると信号波形が乱れてしまうためデータが破損してしまい、再送する必要があります。
    コリジョンはネットワークのトラフィック(通信量)が増えると発生しやすくなります。
  • ブロードキャスト(broadcast)
    ネットワーク内で、ネットワークに接続しているすべてのノードに対しデータの伝送を行なうことで、送信相手を特定できないARPやDHCP等で使用されています。

もっと、「ブロードキャスト」について調べてみよう。

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