平成25年 秋期 ネットワークスペシャリスト 午前II 問24

1台のCPUの性能を1とするとき、そのCPUをn 台用いたマルチプロセッサの性能p が、
 
で表されるとする。
ここで、a はオーバヘッドを表す定数である。
例えば、a =0.1、n =4とすると、p ≒3なので、4台のCPUからなるマルチプロセッサの性能は約3倍になる。
この式で表されるマルチプロセッサの性能には上限があり、n を幾ら大きくしてもある値以上には大きくならない。
a =0.1の場合、Pの上限値は幾らか。

 ア  5  イ  10  ウ  15  エ  20


答え イ


解説
式の分母の
 1+(n -1)a
は、n が十分に大きいときには
 n -1≒n
になり、a =0.1なので
 1+(n -1)a ≒1+n -a =1+0.1n
になる。また、n が十分に大きいので、
 1+0.1n ≒0.1n
になる。
すなわち、P を求める式は
 P =n /(1+(n -1)a )≒n /0.1n =10
(イ)になる。


キーワード
・マルチプロセッサ

キーワードの解説
  • マルチプロセッサ(multi-processor)
    1台のコンピュータの中に複数のプロセッサ(CPU)を搭載することで、性能や信頼性の向上を実現します。
    コンピュータの内部構造により、メモリを共有する密結合と、それぞれのプロセッサが独自のメモリをもつ疎結合があります。
    マルチプロセッサでは、プロセッサ間で通信を行ったり、相手のプロセッサの処理を待ったりといったオーバヘッドが必要なため、n 個のマルチプロセッサでも性能はn 倍にはなりません。

もっと、「マルチプロセッサ」について調べてみよう。

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