翌年度であるX年4月から開始されるプロジェクトのリスク対応計画を検討している。
表に示される四つのリスクが想定されている場合に、対応への優先順位が最も高いと考えられるものはどれか。
ここで、優先順位についてはリスクの発生確率と影響度を考慮し、また同じ優先度であるならば対応期限が迫っているリスクをできるだけ早急に対応する、という評価を行うこととする。
リスク |
想定されるリスクの顕在化の時期 |
リスクの発生確率 |
リスクが顕在化した場合の損失 |
リスク1 |
X+1年4月1日 |
0.6 |
6,000万円 |
リスク2 |
X年7月1日 |
0.4 |
9,000万円 |
リスク3 |
X年7月1日 |
0.1 |
9,000万円 |
リスク4 |
X+1年3月1日 |
0.5 |
7,000万円 |
ア |
リスク1 |
|
イ |
リスク2 |
|
ウ |
リスク3 |
|
エ |
リスク4 |
答え イ
【解説】
各リスクの優先度は期待値により決まり、期待値を求める計算式は
リスクの発生確率×リスクが顕在化した場合の損失
で求められるので、各リスクの期待値を求めると
- リスク1
0.6×6,000万円 = 3,600万円
- リスク2
0.4×9,000万円 = 3,600万円
- リスク3
0.1×1,000万円 = 100万円
- リスク4
0.5×7,000万円 = 3,500万円
となり、リスク1とリスク2の期待値は同じである。
問題文に「同じ優先度であるならば対応期限が迫っているリスクをできるだけ早急に対応する」とあるので、リスク1とリスク2の想定されるリスク顕在化の時期を見ると、リスク2の方が対応期限が迫っているので、 リスク2(イ)をできるだけ早急に対応する必要がある。
【キーワード】
・期待値
【キーワードの解説】
- 期待値
条件により異なった結果が得られるような場合に、各結果になる確率と各結果の見込み値を掛けて総和をとったものである。
一度の試行で必ずしも期待値どおりの結果が得られるわけではなく、試行を繰り返すと期待値に近い値を得ることができる。
もっと、「期待値」について調べてみよう。
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