平成27年 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト 午前II 問2

キャッシュメモリに関する記述のうち、適切なものはどれか。

 ア  キャッシュメモリの最適容量は、プログラムサイズから求めることができる。
 イ  キャッシュメモリの最適容量は、プロセッサの演算速度と主記憶容量から求めることができる。
 ウ  キャッシュメモリのヒット率は、キャッシュメモリの容量とほぼ正比例の関係になる。
 エ  キャッシュメモリのヒット率は、プログラムの構造によって変化する。


答え エ


解説
キャッシュメモリの最適容量というのは、容量の増減によるコストの増減とヒット率から決まりますが、キャッシュメモリの容量を決めるのはプロセッサ(CPU)を設計するときで、そのCPU上で動作するプログラムを決めることはできません。
また、ヒット率に主記憶容量やCPUの演算速度、キャッシュメモリとは関係なく、命令キャッシュではプログラムの構造に、データキャッシュではプログラムのメモリの使いかたに依存します。


キーワード
・キャッシュメモリ

キーワードの解説
  • キャッシュメモリ(cache memory)
    コンピュータで命令を処理するCPUは非常に高速で動作するが、処理を行うプログラムやデータを記憶している主記憶の多くはアクセス速度の遅いDRAMなので、CPUの動作から考えるととても遅く、普通にメモリアクセスを行うとメモリアクセスがボトルネックになり処理速度が出ない。
    そのため、主記憶とCPUの間に高価ではあるがアクセス速度の速いSRAMなどをキャッシュメモリとして配置し、頻繁に使用するデータやプログラムを一時的に記憶し、仮想的に主記憶へのアクセスを高速に見せる。
    アクセスする主記憶の内容がキャッシュメモリにあることをヒットという。

もっと、「キャッシュメモリ」について調べてみよう。

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