平成28年 秋期 基本情報技術者 午前 問34

図はNTPによる時刻合わせの基本的な仕組みを表している。
NTPサーバからの応答には、NTPサーバでの問合せ受信時刻と、応答送信時刻が含まれており、PCは図に示した四つの時刻からサーバ時刻とのずれを計算する。
このとき、PCの内部時計はNTPサーバの時計と比べてどれだけずれているか。
ここで、伝送遅延は問合せと応答で等しいものとする。
また、図中の時刻は、PCとNTPサーバのそれぞれの内部時計の時刻であり、aa:bb:cc.ddddddはaa時bb分cc.dddddd秒(ddddddはマイクロ秒)を表す。

 ア  100マイクロ秒進んでいる。
 イ  200マイクロ秒進んでいる。
 ウ  500マイクロ秒進んでいる。
 エ  700マイクロ秒進んでいる。


答え イ


解説
まず、送受信に係る時間を考えると、
 片道遅延時間 = ((問合せ受信時刻 - 問合せ送信時刻) - (応答送信時刻 - 応答受信時刻)÷2
= 300マイクロ秒
になり、PCとNTPサーバの時刻の差は
 時刻差 = 応答受信時刻 - 応答送信時刻 - 片道遅延時間 = 200マイクロ秒
これが正の時はPCが進んでいた(イ)になります。


キーワード
・NTP

キーワードの解説
  • NTP(Network Time Protocol)
    ネットワークに接続される機器が持つ時計を同期させるためのプロトコルです。
    複数の装置で処理を行うシステムにおいて、装置毎の時間が合っていないと、クライアントサーバシステムのように複数台の装置で行った処理の記録(ログ)などの時刻にずれがあるため、検証のために処理の追跡を行うときや、障害発生時の原因の特定、データの復旧が困難になってしまいます。

もっと、「NTP」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ