平成28年 秋期 応用情報技術者 午前 問37

ISP“A”管理下のネットワークから別のISP“B”管理下の宛先へSMTPで電子メールを送信する。
電子メール送信者がSMTP-AUTHを利用していない場合、スパムメール対策OP25Bによって遮断される電子メールはどれか。

 ア  ISP“A”管理下の固定IPアドレスから送信しようとしたが、受信者の承諾を得ていない広告の電子メール
 イ  ISP“A”管理下の固定IPアドレスから送信しようとしたが、送信元IPアドレスがDNSで逆引きできなかった電子メール
 ウ  ISP“A”管理下の動的なIPアドレスからISP“A”のメールサーバを経由して送信される電子メール
 エ  ISP“A”管理下の動的IPアドレスからISP“A”のメールサーバを経由せずに送信される電子メール


答え エ


解説
OP25BはISP管理下のIPアドレスから、他のISPが管理しているIPアドレス宛てのTCPポート番号25を使用するSMTPプロトコルの送信を遮断することで、迷惑メールの送信を防いでいます。
しかし、OP25Bでは例外としてSMTP-AUTHを使用したメール送信や、ユーザー認証機能をもったSMTPのサブミッションポートであるTCPポート番号587を使用メール送信は許可します。


キーワード
・SMTP-AUTH
・OP25B

キーワードの解説
  • SMTP-AUTH(SMTP Authentication)
    メール送信で使用するプロトコルのSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)に利用者認証機能を追加した仕様です。
    元々、SMTPには利用者認証機能がなく、スパムメールなどの不正送信行為などを防ぐことができず、セキュリティ上問題があったため、利用者認証機能を持ったSMTP-AUTHが制定されました。
    SMTP-AUTHに対応したメールサーバ、メールクライアントは、利用者IDとパスワードで利用者認証を行い、許可された利用者のみがメール送信を行うことができます。
  • OP25B(Outbound Port 25 Blocking)
    ISPが管理しているネットワークからISP管理外へのあて先TCPポート番号が25(SMTP)の送信を遮断することで、スパムメールの拡散を防止する方法です。

もっと、「OP25B」について調べてみよう。

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