平成28年 春期 応用情報技術者 午前 問19

ノンプリエンプティブだけのスケジューリング方式はどれか。

 ア  残余処理時間順  イ  到着順
 ウ  優先度順  エ  ラウンドロビン


答え イ


解説
ノンプリエンプティブ(non-preemptive)とは、1台のコンピュータ(1つのCPU)で複数の処理を行うマルチタスクの処理方式において、実行中のタスクが自ら処理を行わない“空き時間”を作り、資源(CPU)を自発的に開放することによって、他のタスクが実行する方式になります。
すなわち、実行状態としたタスクが自ら待ち状態に遷移するか終了するまで、他のタスクを実行状態とすることができません。

 ア  残余処理時間順は、一定の時間ごとに実行状態と実行可能状態にあるプロセスの残余処理時間を比較し、その時間が最も短いプロセスにCPUを割り当てる方式で、プリエンプティブなスケジューリング方式です。
 イ  到着順は、実行可能状態になった順にプロセスを事項する方式で、ノンプリエンプティブなスケジューリング方式です。
 ウ  優先度順は、実行可能状態になったプロセスが、実行中のプロセスより優先度が高い場合、実行中のプロセスを中断し優先度の高いプロセスを実行する方式で、プリエンプティブなスケジューリング方式です。
 エ  ラウンドロビンは、一定の時間で処理するプロセスを切り替える方式で、プリエンプティブなスケジューリング方式です。


キーワード
・スケジューリング

キーワードの解説
  • スケジューリング
    マルチタスクOSやマルチプロセッシング(マルチプロセス)OS、RTOS(Real Time OS)などで、CPU資源をどのタスク(プロセス)に割り当てるかを決める方法で、スケジューリングの方法でシステムの性能に大きく影響するOSの最重要部分です。
    タスク(プロセス)には、通常実行可能状態になったら即処理しなければいけないものと、多少は処理するまでに待ってもよいものがあるので、スケジューリングはこういったタスクに優先度を設け、優先度の高いものから処理を行うようにする。ただし、優先度の低いものが長時間処理されないような状態にならないようにするための工夫が必要である。

もっと、「スケジューリング」について調べてみよう。

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