平成28年 春期 プロジェクトマネージャ 午前II 問10

社員が週に40時間働くソフトウェア会社がある。
この会社が、1人で開発すると440人時のプログラム開発を引き受けた。
開発コストを次の条件で見積もるとき、10人のチームで開発する場合のコストは、1人で開発する場合の約何倍になるか。

[条件]
 (1)  10人のチームでは、コミュニケーションをとるための工数が余分に発生する。
 (2)  コミュニケーションはチームのメンバーが総当たりでとり、その工数は2人1組の組合せごとに週当たり4人時(1人につき2時間)である。
 (3)  社員の週当たりのコストは社員間で差がない。
 (4)  (1)〜(3)以外の条件は無視できる。

 ア  1.2  イ  1.5  ウ  1.8  エ  2.1


答え ウ


解説
10人のメンバーが2人1組で4人時(1人につき2時間)のコミュニケーションを行うと、1人当たりでは週に他の9人のメンバーとのコミュニケーションが必要なので18時間/週である。
したがって、週に40時間働くうちの18時間はコミュニケーションで、440人時のプログラム開発を10人で行うと期間は
 440人時÷((40時間/週 - 18時間/週)×10人) = 2週間
で、10人のメンバーが2週間働いた時の時間は
 2週間×40時間/週×10人 = 800時間
であり、10人のチームで開発する場合のコストは、1人で開発する場合の
 800時間÷440時間 = 1.81818…
すなわち、約1.8倍(ウ)かかります。


キーワード
・コミュニケーション手段

キーワードの解説
  • コミュニケーション手段
    コミュニケーションの手段には、次の3つがあります。
    • 相互型コミュニケーション
      会議、電話、対面の立ち話など相互に意見するコミュニケーションです。
    • プッシュ型コミュニケーション
      メール配信、手紙、報告書など発信型のコミュニケーションです。
    • プル型コミュニケーション
      イントラネット、掲示板、ナレッジデータベースなど受信型のコミュニケーションです。

もっと、「コミュニケーション手段」について調べてみよう。

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