平成29年 春期 プロジェクトマネージャ 午前II 問12

EMVを採用しているプロジェクトにおける、ある時点でのCPIが1.0を下回っていた場合の対処法として、適切なものはどれか。

 ア  実コストが予算コストを下回っているので、CPIに基づいて完成時総コストを下方修正する。
 イ  実コストをCPIで割った値を使って、完成時総コストを見積もり、予想値とする。
 ウ  超過コストの原因を明確にし、CPIの改善策に取り組むとともに、CPIの値を監視する。
 エ  プロジェクトの完成時にはCPIが1.0となることを利用して、CPIが1.0となる完成時期を予想し、スケジュールを見直す。


答え ウ


解説
EVMで

  • プランドバリュー(Planned Value、PV)は、計画したその時点までに完成している作業の価値
  • アーンドバリュー(Earned Value、EV)は、実際にその時点までに完成した作業の価値
  • 実コスト(Actual Cost、AC)は、実際にその時点までにかかった費用
になります。
CPI(Cost Performance Index、コスト効率指標)を求める計算式は
 CPI = EV÷AC
で、CPIが1.0を下回っているのは実コストが作業価値を超過している状態でコスト超過の状態であり、CPIが1.0を上回っていれば実コストが作業価値より少ないのでコストが計画内に収まっている状態です。
したがって、CPIが1.0を下回っていた場合の対処法としては超過コストの原因を明確にし、CPIの改善策に取り組むとともに、CPIの値を監視する(ウ)になります。


キーワード
・EVM

キーワードの解説
  • EVM(Earned Value Management)
    プロジェクトの進捗を定量的(金銭的)に評価するマネジメント管理の方法です。
    予定と現在の進捗状況を金額に換算(定量化)し、進捗状況を把握します。

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