平成18年 春期 基本情報技術者 午前 問27

仮想記憶におけるページ置換えアルゴリズムとしてFIFO方式を採用する。
主記憶のページ枠が3で、プログラムが参照するページ番号の順序が、4→3→2→1→3→5→2のとき、ページインは何回行われるか。
ここで、初期状態では、主記憶には何も読み込まれていないものとする。

 ア  2  イ  3  ウ  5  エ  6


答え ウ


解説
FIFO方式ではページアウトするページは、主記憶にページインした最も古いものになります。
ページの状態を順に見ていきます。(太字が参照ページ、赤字がページインしたページ)

  • 初期状態



  • ページ番号:4を参照
    ページ番号:4をページイン
    4

  • ページ番号:3を参照
    ページ番号:3をページイン
    3 4
  • ページ番号:2を参照
    ページ番号:2をページイン
    2 3 4
  • ページ番号:1を参照
    ページ番号:1をページイン、ページ番号:4をページアウト
    1 2 3
  • ページ番号:3を参照
    ページ番号:3は主記憶にあるのでページインは発生しない
    1 2 3
  • ページ番号:5を参照
    ページ番号:5をページイン、ページ番号:3をページアウト
    5 1 2
  • ページ番号:2を参照
    ページ番号:2は主記憶にあるのでページインは発生しない
    5 1 2
したがって、ページインの回数は5回(ウ)です。


キーワード
・仮想記憶
・ページ置換え

キーワードの解説
  • 仮想記憶
    メモリ管理の方法の一つで、不連続なメモリ領域をソフトウェアから見て連続した領域にする技術です。
    仮想記憶はコンピュータ上に実装されている主記憶よりも大きな記憶領域を仮想的に提供する仕組みであり、仮想記憶を利用することで、メモリ空間の一部をハードディスク装置等の大容量外部記憶に待避でき、実際のメモリ量以上のメモリ空間が利用できるようになります。
  • ページ置換え
    主記憶上に必要なページがない(ページフォールト)とき、仮想記憶から必要なページを転送し、これをページインと呼びます。また、このとき主記憶上で不要なページを仮想記憶に戻すことことをページアウトと呼びます。ページアウトのやり方にはFIFO方式やLRU方式などがあります。

もっと、「仮想記憶」について調べてみよう。

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