平成18年 春期 基本情報技術者 午前 問29

次の条件で印刷処理を行う場合に、スプールファイルの全容量は最低何Mバイト必要か。

[条件]
(1)  同一のジョブを4回連続して、多重度1で実行する。
(2)  ジョブの単独での実行時間は20分である。
(3)  単独でのジョブは、実行時に400Mバイトの印刷用スプールファイルを確保し、そこに印刷データを出力する。
(4)  ジョブ実行後、スプールファイルの内容がOSの印刷機能によって処理される。
(5)  印刷が完了すると、OSはスプールファイルを削除する。
ここで、削除時間は考慮しないものとする。
(6)  プリンターは1台であり、印刷速度は100Mバイト当たり10分である。
(7)  ジョブの実行と印刷処理は並行動作可能で、互いに影響を及ぼさないものとする。

 ア  400  イ  800  ウ  1,200  エ  1,600


答え ウ


解説
同一のジョブを多重度1で4回実行するというのは、ジョブが直列に実行することであり、印刷はスプーリングで行うので、ジョブと並行して処理する。
また、ジョブの処理時間が20分で、印刷時間が40分なのでこれを図にすると下のようになる。

ここで、のところは印刷処理中のスプールファイル(Job2)と、印刷待ちのスプールファイ2個(Job3、Job4)の計4個があるので、スプールファイルの容量は
 400Mバイト×3個=1,200Mバイト
(ウ)になる。


キーワード
・スプールファイル

キーワードの解説
  • スプールファイル(spool file)
    時間のかかる入出力処理などの際に、ハードディスクなどに一時的にすべてのデータを書き込んで少しずつ処理させることをスプーリングといい、スプールファイルはハードディスクなどに一時的に書き込んだデータのことです。
    スプーリングを行うことで、時間のかかる処理を間を空けて少しずつ行うようになるので、プロセッサの効率的な利用が可能になります。

もっと、「スプール」について調べてみよう。

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