平成19年 秋期 基本情報技術者 午前 問21

システムA、Bのキャッシュメモリと主記憶のアクセス時間は、表のとおりである。
あるプログラムをシステムAで実行したときのキャッシュメモリのヒット率と実効アクセス時間は、システムBで実行したときと同じになった。
このときのキャッシュメモリのヒット率は幾らか。

単位 ナノ秒
システムA システムB
キャッシュメモリ 15 10
主記憶 50 70

 ア  0.2  イ  0.3  ウ  0.5  エ  0.8


答え エ


解説
キャッシュメモリのアクセス時間をC、主記憶のアクセス時間をM、キャッシュメモリのヒット率をr とすると、実効アクセス時間は
 r +M×(1-r )
の式で求めることができます。
問題ではシステムA、システムBでキャッシュメモリのヒット率と実効アクセス時間が同じとなっているので、キャッシュメモリのヒット率をr とすると、

  • システムA
    r +M×(1-r )=15×r +50×(1-r )
  • システムB
    r +M×(1-r )=10×r +70×(1-r )
この、2つの式が等しいので、
 15×r +50×(1-r )=10×r +70×(1-r )
となり、この式からr を求めると
 r =0.8
(エ)になる。


キーワード
・キャッシュメモリのヒット率

キーワードの解説
  • キャッシュメモリのヒット率
    アクセスしようとするアドレスの主記憶のデータがキャッシュメモリ上に存在する確率のことです。
    主記憶に比べキャッシュメモリはアクセス速度が数倍速いのでキャッシュメモリのヒット率が高ければ処理速度が向上します。
    キャッシュメモリのヒット率の値は確率なので0〜1の値になります。

もっと、「キャッシュメモリのヒット率」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ