平成19年 秋期 基本情報技術者 午前 問76

昨年度と今年度の入社試験問題を比較するために、多数の社員に両年度の問題を解答させた。
昨年度の問題の得点をx 軸に、今年の問題の得点をy 軸にとって、相関係数と回帰直線を求めた。
[結果]から分かることはどれか。

[結果]
 相関係数は、0.8であった。
 回帰直線の傾きは、1.1であった。
 回帰直線のy 切片の値は、10であった。

 ア  回帰直線のy 切片の値から、今年度の問題の得点が0点であった人でも、昨年度の問題では10点程度とれることが分かる。
 イ  回帰直線の傾きから、今年度の問題の平均点は、昨年度の問題の平均点の1.1倍であることが分かる。
 ウ  回帰直線の傾きとy 切片の値から、今年度の問題は昨年度の問題に比べて得点しやすい傾向にあることが分かる。
 エ  回帰直線の傾きと相関係数の値から、今年度の問題は質が高いことが分かる。


答え ウ


解説
[結果]から回帰直線の式は
 y =1.1x +10
である。

 ア  回帰直線の式から分かるように、去年の問題で0点の人でも、今年の問題で10点程度取れることになります。
 イ  今年の問題の平均点は、去年の平均点の1.1倍、+10点程度になります。
 ウ  今年の問題のほうが、去年の問題より得点しやすいです。
 エ  相関係数、回帰直線から問題の質を判断することはできません。


キーワード
・相関係数
・回帰直線

キーワードの解説
  • 相関係数
    2つの確率の事象の間の関係を示す指標で、値としては-1〜1の間で、0〜1のときは正の相関、0〜-1のときは負の相関、0に近いときは相関が弱く(関係がない)、1、-1に近いときは相関が強いことを表します。
    • 正の相関
      一方が増えると、他方も増えるという関係です。
    • 負の相関
      一方が増えると、他方は減るという関係です。
  • 回帰直線
    プロットした点から求める近似直線のことです。
    回帰直線を求めるには、プロットした各点からの距離が最小となる直線を引くため、最少二乗法などを利用します。

もっと、「相関係数」について調べてみよう。

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