平成20年 春期 基本情報技術者 午前 問31

図に示すように、2系統のシステムで構成され、一方は現用系としてオンライン処理を行い、もう一方は待機系として故障に備えている。
通常、待機系はバッチ処理を行っている。
このようなシステム構成を何と呼ぶか。

 ア  シンプレックスシステム  イ  デュアルシステム
 ウ  デュプレックスシステム  エ  パラレルプロセッサシステム


答え ウ


解説
待機系が通常はバッチ処理を行いながら、現用系の故障に備えている形態の2重化したシステムをデュプレックスシステム(duplex system、ウ)といいます。

 ア  シンプレックスシステム(simplex system)は、冗長性のない単純な(二重化されていない)システムです。
 イ  デュアルシステム(dual system)は、二重化した2つの装置双方で処理を行い、結果を比較してシステムが正常に動作していることを確認する方法です。
 エ  パラレルプロセッサ(parallel processor)は、並列処理ができるコンピュータシステムのことです。


キーワード
・システムの二重化

キーワードの解説
  • システムの二重化
    システムが障害などにより停止すること影響の大きい場合や、1つの装置で処理しきれない場合などは、システムを二重化することで信頼性や性能の向上を実現する。
    信頼性向上のためにシステムを二重化する場合、現用系と待機系の2つのシステムを用意し、待機系のシステムの状態によっていくつかに分けることができる。
    • ホットスタンバイ(hot standby)
      同じ構成のシステムを2系統用意して、待機系も現用系と常に同じ状態を保っておき、現用系を監視し障害の発生を検出したら、即座に待機系に処理が引き継がれるシステムです。
    • コールドスタンバイ(cold standby)
      同じ構成のシステムを2系統用意して、待機系は現用系に障害の障害を検出してから起動させ、ソフトウェアのインストールやデータの移行を行い、処理が切り替わるシステムです。
    ホットスタンバイのほうが障害発生時のシステムの切替時間が短く信頼性は高くなるが、コスト的には高いです。

もっと、「システムの二重化」について調べてみよう。

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