平成20年 春期 基本情報技術者 午前 問71

取引先企業の年間購買推定金額と自社との年間取引実績金額をグラフ上にプロットした。
今後の営業方針に関する記述のうち、適切なものはどれか。

 ア  領域Aの取引先は、大口顧客となる可能性を秘めており、営業を強化する方がよい。
 イ  領域Bの取引先は、固定客と見てよく、営業力の投入を最小限に抑えておく方がよい。
 ウ  領域Cの取引先は、大口顧客になる可能性は低いが、固定客になる可能性を秘めており、営業を強化する方がよい。
 エ  領域Dの取引先は、一層の取引増加が見込まれ、営業を強化する方がよい。


答え ア


解説

 ア  領域Aの取引先は、年間購買推定金額が多いのに、自社の取引実績金額が少ないので、営業を強化することにより領域Bの大口顧客になる可能性がある。
 イ  領域Bの取引先は、年間購買推定金額が多く、自社の取引実績金額も多いので、大口顧客であるので、現状を維持するような営業を行う。
 ウ  領域Cの取引先は、年間購買推定金額が少なく、自社の取引実績金額も少ない。営業を強化すると領域Dに移り、固定客になることは考えられるが、領域Aより優先順位は落ちる。
 エ  領域Dの取引先は、年間購買推定金額が少ないが、自社の取引実績金額が多いので固定客である。営業を強化しても取引金額の増強が望めないので、現状を維持するような営業を行う。
領域A、Cの取引先は自社の取引きの伸びる余地があるので、営業を強化して領域Aは領域B、領域Cは領域Dになるようにしますが、営業員のリソース配分としては領域Aが優先します。
領域Bは大口顧客なので、他社にシェアを奪われないような営業が必要です。
領域Dは固定客なので、現状を維持するような営業を行います。


キーワード
・ポートフォリオ図

キーワードの解説
  • ポートフォリオ図(portfolio graph)
    複数の項目についての分析を行うグラフです。
    分析したい対象を複数の項目の交点にプロットを行うことで、分析したい対象の状態を知ることができます。
    問題のポートフォリオ図では、Aの領域にプロットされた取引先は、年間購買推定金額が多いのに、自社からの取引実績金額が少ないので、自社のシェアが低いことがわかります。

もっと、「ポートフォリオ図」について調べてみよう。

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