平成18年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問25

五つのジョブA〜Eに対して、ジョブの多重度が1で、処理時間順方式のスケジューリングを適用した場合、ジョブBのターンアラウンドタイムは何秒か。
ここで、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。

単位 秒
ジョブ 到着時間 単独実行時の処理時間
A 0 2
B 1 4
C 2 3
D 3 2
E 4 1

 ア  8  イ  9  ウ  10  エ  11


答え エ


解説
この処理の流れを図に示す。

図のように、
 時間0の時、ジョブAが到着し、ジョブAが処理される。
 時間1の時、ジョブBが到着するが、ジョブAの処理が実行中なのでそのまま実行される。
 時間2の時、ジョブCが到着し、ジョブAの処理が終了する。このとき処理待ちのジョブはBとCがあり、処理時 間の短いジョブCが実行される。
 時間3の時、ジョブDが到着するが、ジョブCの処理が実行中なのでそのまま実行される。
 時間4の時、ジョブEが到着するが、ジョブCの処理が実行中なのでそのまま実行される。
 時間5の時、ジョブCの処理が終了する。このとき処理待ちのジョブはBとDとEがあり、処理時間の最も短いジョブEが実行される。
 時間6の時、ジョブEの処理が終了する。このとき処理待ちのジョブはBとDがあり、処理時間の短いジョブDが実行される。
 時間8の時、ジョブDの処理が終了し、処理待ちのジョブBが実行される。
 時間12の時、ジョブBの処理が終了する。
ジョブBが完了するのは、時間12のときで、ターンアラウンドタイムはジョブBが到着した時間1から時間12なので
 12-1=11
(エ)になる。


キーワード
・ジョブ多重度
・処理時間順方式

キーワードの解説
  • ジョブ多重度
    同時に処理できるジョブの数の事。
    CPU(処理系)が一つのコンピュータシステムではジョブ多重度は1である。
  • 処理時間順方式
    CPUが空いたとき、処理待ちのジョブの中から処理にかかる時間の短いジョブから実行する方式です。

もっと、「ジョブ多重度」について調べてみよう。

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