平成18年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問74

SMTP-AUTH認証はどれか。

 ア  PASSコマンドの引数で用いられるパスワードをハッシュ値にして、その値でユーザー認証を行う。
 イ  SMTPサーバへ電子メールを送信する前に電子メールを受信し、そのパスワード認証が行われたクライアントのIPアドレスに対して、一定時間だけ電子メールの送信を可能にする。
 ウ  クライアントがSMTPサーバにアクセスするときにユーザー認証を行い、許可されたユーザーだけから電子メールを受け付ける。
 エ  サーバはCAの公開鍵証明書をもち、クライアントから送信されたCAの署名付きクライアント証明書の妥当性を確認する。


答え ウ


解説

 ア  SMTP-AUTHにPASSコマンドはありません。
 イ  POP before SMTPの説明です。クライアントがサーバからメールを取り出すPOP3の認証を利用した技術で、SMTP-AUTHができるまでのつなぎの技術として使われました。
 ウ  SMTP-AUTHでは、サーバにアクセスするときにパスワードによるユーザー認証を行い、ユーザー認証を通過したクライアントのみメールの送信が可能になります。
SMTP-AUTHには「PLAIN」「LOGIN」「CRAM-MD5」などがあり、「CRAM-MD5」以外ではパスワードはネットワーク上を平文で流れてしまいます。
 エ  SMTP-AUTHではCAの公開鍵証明書を使用した利用者認証は行いません。


キーワード
・SMTP-AUTH

キーワードの解説
  • SMTP-AUTH認証(SMTP Authentication)
    メール送信で使用するプロトコルのSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)に利用者認証機能を追加した仕様です。
    元々、SMTPには利用者認証機能がなく、スパムメールなどの不正送信行為などを防ぐことができず、セキュリティ上問題があったため、利用者認証機能を持ったSMTP-AUTHが制定されました。
    SMTP-AUTHに対応したメールサーバ、メールクライアントは、利用者IDとパスワードで利用者認証を行い、許可された利用者のみがメール送信を行うことができます。

もっと、「SMTP-AUTH」について調べてみよう。

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