平成18年 春期 ソフトウェア開発技術者 午前 問1

次の浮動小数点表示法がある。
小数点は仮数部の左にあり、指数は64の“下駄(げた)履き表現”であって、値は(-1)S ×0.f ×2e -64である。
二つの16進数45BF0000と41300000を、この浮動小数点表示法で表現された値として加算した結果はどれか。

 ア  41EF0000  イ  45C20000  ウ  45EF0000  エ  86EF0000


答え イ


解説
45BF0000は
 s =0、e =45、f =BF0000 …(1)
であり、41300000は
 s =0、e =41、f =300000 …(2)
である。
浮動小数点の加減算をするときは指数部をそろえる必要があるので、指数部の大きい(1)のe =45にそろえると(2)は指数部が41から45(指数部が4増えるのは、24倍である。)になるので、仮数部を4ビット右シフトする(指数部で24倍したので、仮数部は2-4倍する。)ことになり、
 s =0、e =45、f =030000 …(2)’ (45030000)
になる。
(1)と(2)’の仮数を加算すると
 BF0000+030000=C20000
になり、符合と指数部はs =0、e =45なので加算の結果は
 45C20000
(イ)である。


キーワード
・浮動小数点
・下駄履き表現

キーワードの解説
  • 浮動小数点
    小数の表現の方法の一つで、符号と指数部、仮数部に分けて数値を記憶する方法である。
    浮動小数点の値は、
     (-1)符号×仮数部×基数指数部
    になる。(基数:2進数なら2、10進数なら10です。)
  • 下駄履き表現
    浮動小数点表示の指数部の表し方として基数指数部だと、0未満の少数を表現できなくなってしまうので、指数部の値から定数(下駄、問題では64)を減算した値を指数の計算に使用する表現方法。
    すなわち、
     (-1)符号×仮数部×基数指数部-下駄
    になる。

もっと、「浮動小数点」について調べてみよう。

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