平成19年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問41

モジュール設計に関する記述のうち、モジュール強度(結束性)が最も高いものはどれか。

 ア  ある木構造データを扱う機能をデータとともに一つにまとめ、木構造データをモジュールの外から見えないようにした。
 イ  複数の機能のそれぞれに必要な初期化設定の操作が、ある時点で一括して実行できるので、一つのモジュールにまとめた。
 ウ  二つの機能A、Bのコードは重複する部分が多いので、A、Bを一つのモジュールとし、A、Bの機能を使い分けるために引数を設けた。
 エ  二つの機能A、Bは必ずA、Bの順番に実行され、しかもAで計算した結果をBで使うことがあるので、一つのモジュールにまとめた。


答え ア


解説
モジュール強度を高い順に説明すると次のようになります。

  • 機能的強度
    一つの機能を実現するためだけのモジュール
  • 情報的強度
    特定のデータ構造を扱うためのモジュール
  • 連絡的強度
    関連ある逐次的な機能で要素が連絡し合うモジュール
  • 手順的強度
    関連ある逐次的な機能を扱うモジュール
  • 時間的強度
    時間的に連続した複数の機能を扱うモジュール
  • 論理的強度
    関連あるいは複数の機能を扱うモジュール
  • 暗合的強度
    関係の無い複数の機能を扱うモジュール
 ア  情報的強度になります。
 イ  時間的強度になります。
 ウ  論理的強度になります。
 エ  連絡的強度になります。


キーワード
・モジュール強度

キーワードの解説
  • モジュール強度(結束性)
    ここでいうモジュールとはプログラムのことです。
    モジュールの独立性を示す指標の一つです。
    モジュール強度には
     暗合的 < 論理的 < 時間的 < 手順的 < 連絡的 < 情報的 < 機能的
    があります。
    基本的には、モジュール強度が高い方(右側)が、変更や流用が容易に行えるので良い設計になります。

もっと、「モジュール強度」について調べてみよう。

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