平成19年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問49

A社では毎日1回、電話回線を利用して、日報データを伝送している。
このたび、コスト削減のために、データの圧縮伸張機能をもったソフトウェアを導入したところ、使用実績から算出されたデータ圧縮率(圧縮後のデータ量/圧縮前のデータ量)は60%であった。
回線使用料は、基本料が月額2,600円で、1分単位(切上げ)に40円ずつ加算されていく。
ソフトウェア導入前の回線使用時間は、1日当たり平均50分30秒であった。
ソフトウェアの購入費用は112,000円であり、回線使用時間は伝送データ量に比例する。
このとき、ソフトウェアの購入費用は何ヶ月で回収できるか。
ここで、1ヶ月の稼働日数は20日とする。

 ア  6  イ  7  ウ  8  エ  9


答え イ


解説
ソフトウェア導入前の1日の回線使用時間が50分30秒だったので、1日当たりの回線使用料は、1分単位40円で切上げであるから
 40円×51分=2,040円
である。
すなわち、1ヶ月の回線使用料は
 2,600円+2,040円×20日=43,400円 …(1)
になる。

ソフトウェア導入により、伝送するデータ量が60%になるので、1日あたりの回線使用時間も60%になり、回線使用時間は
 50分30秒×60%=30分18秒
になる。
したがって、1日あたりの回線利用料は
 40円×31分=1,240円
になり、1ヶ月の回線使用料は
 2,600円+1,240円×20日=27,400円 …(2)
になる。

(1)(2)からソフトウェア導入による1ヶ月あたりの回線使用料の削減は
 (1)(2)=43,400円-27,400円=16,000円/月
になり、ソフトウェアの購入費用の112,000円を回収するには
 112,000円÷16,000円/月=7ヶ月
(イ)になる。


キーワード
・回線使用料

キーワードの解説
  • 回線使用料
    電話を含むネットワークの回線使用料には従量制と定額制がある。
    • 従量制
      基本使用量と、使用した時間に合わせて料金が決まります。
    • 定額制
      使用時間にかかわらず、固定の料金です。
    また、これ以外に一定時間までは固定料金で、一定時間を超えた使用時間に合わせて料金が決まる方式があります。(携帯電話の無料通話分というのがこの考え方です。)

もっと、「回線使用料」について調べてみよう。

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