平成19年 春期 ソフトウェア開発技術者 午前 問2

Random( )は、0以上1未満の一様乱数を発生する関数である。
次の一連の手順で得られるZの値が従う分布の概形はどれか。
 X=Random( )
 Y=Random( )
 Z=X+Y

 ア    イ  
 ウ    エ  


答え イ


解説
乱数として1〜6の整数が出る場合(サイコロ)を考える。
これは、2つのサイコロを振って、出た目の合計の数のでる確率を求めることになる。
そうするとZの取り得る値は2〜12になり、それぞれの数が出る組み合わせを表にまとめる。

Z X+Y 組合せ個数
2 1+1 1
3 1+2、2+1 2
4 1+3、2+2、3+1 3
5 1+4、2+3、3+2、4+1 4
6 1+5、2+4、3+3、4+2、5+1 5
7 1+6、2+5、3+4、4+3、5+2、6+1 6
8 2+6、3+5、4+4、5+3、6+2 5
9 3+6、4+5、5+4、6+3 4
10 4+6、5+5、6+4 3
11 5+6、6+5 2
12 6+6 1
この表の右端の列が求めるものなので、これをグラフにしたものは
 
(イ)になる。


キーワード
・乱数

キーワードの解説
  • 乱数
    乱数とは、事象が互いに独立していて、かつ、事象の発生する範囲において全ての範囲で同確率で事象が発生することである。これを図で表すと問題の選択肢のアになる。
    コンピュータで乱数を計算する場合、乱数を発生させ、次の乱数は前の乱数から計算して求めることが多く、上の条件の事象が互いに独立しているという条件を満たせないので、議事乱数と呼ばれる。
    コンピュータの世界ではモンテカルロ・シミュレーションなどを行うときに乱数を用いる。
    乱数を簡単に発生させるには、20面サイコロを用いるのがよい。

もっと、「乱数」について調べてみよう。

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