USB


USB(Universal Serial Bus)は、コンピュータに様々な周辺機器を1つの規格で接続するための通信規格です。
それまでの、キーボード、マウス(PS/2)、プリンタ(セントロ)、外付けハードディスク(SCSI)などの周辺装置は異なった規格で接続していたため、コンピュータは数多くのコネクタを具える必要があったが、これはコンピュータの小型化の障壁であり、統一した通信で接続する必要が出てきて、考え出されたのがUSBである。


USBの特徴

最大127台の周辺装置を接続すことが可能である。(ハブを含む。)
コンピュータを起動した後で周辺装置の接続、取り外しが可能である。(活線挿抜、ホットスワップ、ホットプラグ)
ただし、通信中に取り外した場合のコンピュータや周辺装置の動作については、各ドライバソフトウェアや各周辺装置の仕様による。
USBはコンピュータ側(ホスト)と周辺機器側(デバイス、ペリフェラル)で役割が異なる。ただし、USBのはOn-The-Go(OTG)という、ホストとデバイスの両方の機能を持ったものもある。(ディジタルカメラなどで採用されている。)

USBの物理的特性

USBで使用される信号は電源系のVBUSとグランド(GND)と、信号系のD+、D-からなる。
D+、D-の信号はデータの伝送に使用され、互いが逆の位相で動作する差動である。(D+がHighならD-はLow、D+がLowならD-はHighいう動作をする。)
使用されるケーブルの長さは最大5mであるが、ハブ(HUB)を使用することで延長可能である。
コネクタ形状は、ホスト側とデバイス側で異なる。
Super-Speedでは、信号線が9本に増え、これまで半二重通信だったものが全二重になっている。また、ノイズ対策のためにシールド付きのケーブルを使用し、ケーブル長は最大で3mになる。

USBの通信

USBには異なる通信速度がある。
名称 内容
Low-Speed
(LSモード)
1.5Mbps
キーボードやマウスなどの通信データ量の少ない周辺機器を接続するのに使用する。
Full-Speed
(FSモード)
12Mbps、USB1.1の規格で制定された。
プリンタやイメージスキャナのような、ある程度の通信データ量の周辺装置を接続するのに使用する。
High-Speed
(HSモード)
480Mbps、USB2.0の規格で制定された。
高速のデータ通信が要求される、ハードディスクのような大容量ストレージを接続するために制定されたが、キーボードとマウスを除くほとんどの機器が対応している。
Super-Speed
(SSモード)
5Gbps、USB3.0の規格で制定された。
さらなる高速なデータ通信を実現するために制定された。高速なデータ通信を実現するためコネクタの形状が変わり、ケーブルの長さにも制限がある。
ハードディスクやUSBメモリなど一部の機器が対応しているが、どの程度普及するかは不明。
Wireless 3.1GHz−10.6GHzの周波数帯を使用し、480Mbps(3m)−110Mbps(10m)の伝送速度でデータ通信を行う無線である。
Wireless USB規格として制定された。
よく、USB1.1の規格がFull-Speed、USB2.0の規格がHigh-Speedというようなことが書かれているが、USB1.1の規格はUSB2.0に包含されているので、“USB1.1 = Full-Speed”、“USB2.0 = High-Speed”というニュアンスの記述はおかしい。

USBでは異なる速度の周辺装置を混在させて使用することが可能である。(1つのハブにLow-Speed、Full-Speed、High-Speed、Super-Speedの機器を接続可能。)

USBの通信の中身

USBはデータの伝送に使用する信号が1対しかないので、半二重通信である。
複数の周辺機器と半二重通信を行うため、通信の制御をホストが行うマスタ・スレーブである。
USBには4つの異なる転送モード(USBの基本となる通信手順)がある。
名称 内容
コントロール転送 デバイス接続時の設定や、通信途中での制御で使用する。
ホストからデバイス、デバイスからホストのデータ転送が行える。
インタラプト転送
(割込み転送)
ホストからの定期的な問合せ(ポーリング)に対しデバイスが少量のデータを送信するのに使用する。
少量のデータしか転送できないので、用途としては制御データの転送である。
バルク転送 まとまった量のデータを転送するのに使用する。
通常のデータはこの転送方法が使用される。(双方向)
アイソクロナス転送 周期的なデータを転送するのに使用する。
データの送達確認を行わない転送なので、音声や映像の転送で使用される。(双方向)

USBのクラス(プロトコル)

USB接続する周辺装置(デバイス)は各装置ごとに転送モードを組み合わせてプロトコル(通信手順)として通信を行う。
このプロトコルには周辺装置によってグループ化し標準化されたものがあり、これをクラスと呼ぶ。
代表的なクラスには、キーボードやマウスが使用するHIDクラス、プリンタで使用するプリンタクラス、USBメモリやハードディスクで使用するマスストレージクラス、ハブが使用するハブクラスなどがある。
また、独自のプロトコルを作成することも可能である。

USBロゴ

USBのマーク(USBロゴ)には、USB(Low-Speed、Full-Speed)、USB OTG(Low-Speed、Full-Speed)、High-Speed USB、High-Speed USB OTG、Super-Speed USB、Wireless USBがある。
USBロゴは、認証を取得しないと付けられない事になっているが、規格違反のケーブルにもUSBロゴが付いているなどニセモノも多い。
逆に、モデルチェンジの多い製品では、あえて認定を取得せずUSBロゴを付けずに販売されていることもある。(こういった製品は「USB準拠」となっている。)

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