平成22年 秋期 応用情報技術者 午前 問53
PMBOKにおいてマイナスのリスクに対する戦略として用いられる“リスク転嫁”の説明はどれか。
ア
リスクの影響が及ばない代替案を実行する。
イ
リスクの影響や責任の一部又は全部を第三者に移す。
ウ
リスクの発生確率や影響度を許容可能なレベルに抑えるための対応策を実行する。
エ
リスクの具体的な対応策は事前に設定せず、リスクが発生した時点で対処するために費用や時間の余裕をもっておく。
答え イ
【解説 】
ア
“リスク回避”の説明です。
イ
“リスク転嫁”の説明です。
ウ
“リスク低減”の説明です。
エ
“リスク保有”の説明です。
【キーワード 】
・PMBOK
・リスクマネジメント
【キーワードの解説 】
PMBOK(Project Management Body of Knowledge)
国際的に標準とされているプロジェクトマネジメントの知識体系で、IT関係以外にも、建設業、製造業などのプロジェクトに適用できるプロジェクトマネジメントの基盤です。
PMBOKはプロジェクトをプロセスの集合と考えていて、5つのグループと、9つの分野に分類しています。
プロセスグループ
プロジェクトの立上げ
プロジェクトの計画
プロジェクトの実行
プロジェクトのコントロール
プロジェクトの終了
プロセス分野
統合管理
スコープ管理
スケジュール管理
コスト管理
品質管理
人的資源管理
コミュニケーション管理
リスク管理
調達管理
PMBOKはPMI(Project Management Institute)が制定していて、PMIが認定するプロジェクトマネジメントの資格がPMP(Project Management Professional)になります。
リスクマネジメント(risk management)
発生(顕在化)する恐れのあるリスクを把握、特定し、そのリスクの発生頻度と影響度から評価を行い、対策を講じることです。
対策には
移転(転嫁): リスクが発生した場合の責任所在を他者に移す。
回避: リスクのある事業から撤退する。
低減: リスクが発生しても被害が少なくなるような対策を取る。
保有: 何もせず、発生したリスクを受け入れる。
があります。
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