平成24年 秋期 ITパスポート 中問A

売上分析に関する次の記述を読んで、四つの問いに答えよ。

B店で働いているAさんは、表計算ソフトを利用して当月1か月の売上分析を行い、社長に報告することにした。
図1に売上分析を行うためのワークシートを示す。

画素データを出力する処理の概要と圧縮する処理の概要は、次のとおりである。


A B C D E F
1 メニュー 単価 原価 売上数量 売上高 粗利益
2 牛丼 400 200 4,800 1,920,000 960,000
3 親子丼 450 250 2,310 1,039,500 462,000
4 カツ丼 500 350 5,350 2,675,000 802,500
5 カレー 400 150 3,520 1,408,000 880,000
6 合計

15,980 7,042,500 3,104,500
図1 売り上げ分析を行うためのワークシート

[ストラテジ]
 問85  図1に基づいて、Aさんが分析した結果として、適切なものはどれか。
 ア  親子丼は、売上高、粗利益とも最も少ない。
 イ  カツ丼は、売上高、粗利益とも最も多い。
 ウ  カレーは、粗利益率が2番目に高い。
 エ  牛丼の粗利益が最も多く、粗利益率も最も高い。

[テクノロジ]
 問86  粗利益合計に対するメニュー別粗利益の占める比率(以下、粗利益比率という)を求めるために、次のワークシートのセルG2に計算式を入力して、セルG3〜G5に複写する。セルG2に入力する計算式はどれか。
なお、粗利益比率を求めているセルの表示形式はパーセント表示である。

A B C D E F G
1 メニュー 単価 原価 売上数量 売上高 粗利益 粗利益比率
2 牛丼 400 200 4,800 1,920,000 960,000
30.9%
3 親子丼 450 250 2,310 1,039,500 462,000 14.9%
4 カツ丼 500 350 5,350 2,675,000 802,500 25.8%
5 カレー 400 150 3,520 1,408,000 880,000 28.3%
6 合計

15,980 7,042,500 3,104,500 100.0%
 ア  E2/F2
 イ  F2/F6
 ウ  F2/F$6
 エ  F2/合計(E$2〜E$5)

[ストラテジ]
 問87  Aさんは、牛丼の単価を50円値引きして、牛丼の売上数量を増やそうと考えた。
翌月に牛丼の単価を50円値引きする場合、当月の粗利益以上を稼ぐためには、翌月の牛丼の売上数量は、当月より少なくともどれだけ増やさなければならないか。
 ア  770
 イ  880
 ウ  1,600
 エ  3,450

[テクノロジ]
 問88  Aさんは、親子丼を廃止して、新たにサラダと玉子をメニューに加えることを検討するように社長から指示を受けた。
サラダと玉子の売上数量のどのような組合せで、親子丼の粗利益を上回ることができるかを調べるために次のワークシートを作成した。
サラダの単価はセルB8に、原価はセルC8に入力する。
玉子の単価はセルB9に、原価はセルC9に入力する。
サラダの売上数量をセルC12〜H12に、王子の売上数量をセルB13〜B18に、それぞれ1,000刻みで入力する。
サラダと玉子の粗利益の合計が、親子丼の粗利益以上の場合は“○”、親子丼の粗利益未満の場合は“×”を、セルC13〜H18に表示する。
セルC13に入力する計算式はどれか。
ここで、セルC13の計算式は、セルC13〜H18に複写する。
なお、粗利益比率を求めているセルの表示形式はパーセント表示である。

A B C D E F G H
1 メニュー 単価 原価 売上数量 売上高 粗利益 粗利益比率
2 牛丼 400 200 4,800 1,920,000 960,000 30.9%
3 親子丼 450 250 2,310 1,039,500 462,000 14.9%
4 カツ丼 500 350 5,350 2,675,000 802,500 25.8%
5 カレー 400 150 3,520 1,408,000 880,000 28.3%
6 合計

15,980 7,042,500 3,104,500 100.0%
7
8 サラダ 180 25
9 玉子 50 18
10
11 サラダ
12 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000
13 玉子 0
×
× ×
14 1,000 × × ×
15 2,000 × × ×
16 3,000 × × ×
17 4,000 × × ×
18 5,000 × ×
 ア  IF(((B$8 - C$8)*$C12 + (B$9 - C$9)*B$13)≥$F$3, ‘○’, ‘×’)
 イ  IF(((B$8 - C$8)*B$13 + (B$9 - C$9)*$C12)≥$F$3, ‘×’, ‘○’)
 ウ  IF((($B$8 - $C$8)*C$12 + ($B$9 - $C$9)*$B13)≥$F$3, ‘○’, ‘×’)
 エ  IF((($B$8 - $C$8)*$C12 + ($B$9 - $C$9)*B$13)$\≥$F$3, ‘×’, ‘○’)


答え
 問85 ア 問86 ウ
 問87 ウ 問88 ウ


解説

 問85  粗利益率を求める式は
 粗利益÷売上高
で、
  • 牛丼の粗利益率は0.5
  • 親子丼の粗利益率は0.444
  • カツ丼の粗利益率は0.3
  • カレーの粗利益率は0.625
である。
 ア  親子丼は、売上高、粗利益とも最も少ない。(○)
 イ  カツ丼は、売上高は最も多く、粗利益は3番目に多い。(×)
 ウ  カレーは、粗利益率が最も高い。(÷)
 エ  牛丼の粗利益が最も多く、粗利益率は2番目に高い。(÷)
 問86  粗利益比率を求める計算式は
 各メニューの粗利益÷粗利益の合計
で、牛丼の粗利益はセルF2、粗利益の合計はセルF6であるので、計算式は“F2/F6”になる。
これを、G3にコピーしたときは“F3/F6”で、そのためにはF6の指定を絶対参照にする必要があり、G2に入れる計算式は“F2/F$6”(ウ)になる。
 問87  牛丼を50円値引すると、牛丼1個当たりの粗利益は
 400 - 50 - 200 = 150円/個
になる。
この粗利益で当月の粗利益960,000円以上にするには
 960,000÷150 = 6,400個
であるので、
 6,400 - 4,800 = 1,600
(ウ)以上の売上を増やす必要がある。
 問88  セルC13に入る計算式は
 IF(((B8 - C8)*C12 + (B9 - C9)*B13)≥F3, ‘○’, ‘×’)
である。
ここで、B8、C8、B9、C9、F3はどのセルにコピーしても変わってはいけないので、それぞれ$B$8、$C$8、$B$9、$C$9、$F$3になる。
また、C12はD列にコピーしたらD12に変わる必要があるのでC$12になり、B13は14行目に移動したらB14に変わる必要があるので$B13になる。
したがって、これをまとめると
 IF((($B$8 - $C$8)*C$12 + ($B$9 - $C$9)*$B13)≥$F$3, ‘○’, ‘×’)
(ウ)になる。


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