平成18年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問31

多数のクライアントが、LANに接続された1台のプリンターを共同利用するときの印刷要求から印刷完了までの所要時間を、待ち行列理論を適用して見積もる場合について考える。
プリンターの運用方法や利用状況に関する記述のうち、M/M/1の待ち行列モデルの条件に反しないものはどれか。

 ア  一部のクライアントは、プリンターの空き具合をみながら印刷要求する。
 イ  印刷の緊急性や印刷量の多少にかかわらず、先着順に印刷する。
 ウ  印刷待ちの文書データがプリンターのバッファサイズを越えるときは、一時的に受付を中断する。
 エ  一つの印刷要求にかかる時間は、印刷の準備に要する一定時間と、印刷量に比例する時間の合計である。


答え イ


解説

 ア  待ち行列理論では、クライアント(客)は待ち行列の状況を確認しないでやってきます。
 イ  サービスを受けられるのは先着順で、優先度などは考慮しません。
 ウ  待ち行列理論では待ち行列の長さに制限はありません。
 エ  サービス時間は指数分布に従うので、“一定時間+α”という考え方はしません。
待ち行列理論では、どのくらいの待ち時間かを簡単に計算するために、現実の世界より少し融通が利きません。(優先順位があったり、途中で列を抜けたり、横入りがあったりしたら、計算が難しすぎて解けません。)


キーワード
・待ち行列理論

キーワードの解説

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