情報処理技術者試験について

試験制度

 この試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づいて経済産業省が、「知識・技術」を認定してくれる国家試験です。(いわゆるITの資格では唯一の国家試験です。一部、情報処理技術者試験を国家試験として認めない人がいますが、合格証書には経済産業省大臣の名前がありますので、間違いなく国家試験です。)
 情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係する各分野毎に試験が行われ、特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、幅広い知識・技術が問われる総合的な内容です。
 詳細な試験の内容は 情報処理技術者試験(IPA) で確認してください。

試験制度の改革について

 情報処理技術者試験は数年おきに、試験制度の改革を行っています。そして、2009年(平成21年)春期試験から新しい試験制度になりました。
 新制度の体系は以下の通りです。(出展:情報処理技術者試験センター発表資料)
体系図
※上の図をクリックすると、新旧体制の対応のページに異動します。
 新しい試験区分では、従来の試験制度であいまいになっていた情報セキュリティ分野の試験区分が統一されました。また、システムアドミニストレータ試験が整理され、入門的な位置づけのITパスポート試験が新設されました。

試験の区分

 全部で12個の試験があり、4つのレベルに分けることができます。

 レベル1:職業人に共通に求められる基礎知識
  • ITパスポート試験(IP) 随時
 レベル2:基本的知識・技能
  • 情報セキュリティマネジメント(SG) 春・秋
  • 基本情報技術者試験(FE) 春・秋
 レベル3:応用的知識・技能
  • 応用情報技術者試験(AP) 春・秋
 レベル4:高度な知識・技能
  • ITストラテジスト試験(ST) 秋
  • システムアーキテクト試験(SA) 秋
  • プロジェクトマネージャ試験(PM) 春
  • ネットワークスペシャリスト試験(NW) 秋
  • データベーススペシャリスト試験(DB) 春
  • エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES) 春
  • 情報セキュリティスペシャリスト試験(SC) 春・秋
  • ITサービスマネージャ試験(SM) 秋
  • システム監査技術者試験(AU) 春

試験日程

 春期試験(4月第3日曜日)、秋期試験(10月第3日曜日)の年2回実施
 ※ ITパスポートは随時実施されています。

受験手数料

 5,700円

受験資格

 特になし

配点・合格基準の変更

 試験区分以外の変更点として配点と合格基準が変わりました。
 これまでの試験では、得点を200〜800点に変換して、600点以上が合格という方式でしたが、新しい制度では100点満点で60点以上で合格(論文試験を除く)になりました。
 また、午前の試験の配点がこれまでIRT(Item Response Theory、項目応答理論)で算出していたため、結果を見ても本当の正解数がわからないとういう問題がありましたが、新しい制度では均一な配点です。(基本情報技術者、応用情報技術者では各1.25点)

どの試験を受けるか(どの順番で試験を受けるか)

 基本的には「ITパスポート試験」−「基本情報処理技術者」−「応用情報技術者」の順に受験し、その後レベル4(高度試験)は、それぞれの専門性(スキル)やキャリアプランなどを考えて受験していくことになると思います。
 ただ、レベル4の試験の中には応用情報技術者の試験の上位に相当しないものもあると思いますので、「ITパスポート試験」−「基本情報処理技術者」と受験し、その次はレベル4の試験という選択もあるでしょう。(改正前ではプロジェクトマネージャ試験はソフトウェア開発技術者試験を持っていなくても十分合格すると思っていました。)
 なお、学校(工業高校、大学、専門学校など)でコンピュータの勉強をした人は、ITパスポート試験を受けずに、基本情報技術者試験を受験しても十分合格すると思います。

 私が考える受験パターンをいくつか書くと
  1. 情報システムの企画・運用管理(利用者側)の仕事をしている人は、
     ITパスポート試験
      ↓
     基本情報技術者試験
      ↓
     応用情報技術者試験
      ↓
     情報セキュリティスペシャリスト試験
      ↓
     ITサービスマネージャ試験/ITストラテジスト試験
    と受けていけば良いでしょう。
  2. 情報システムの開発の仕事をしている人は、最終的にはプロジェクトマネージャ試験かシステムアーキテクト試験を目指すのがよいと思います。
     ITパスポート試験
      ↓
     基本情報技術者試験
      ↓
     応用情報技術者試験
      ↓
     情報セキュリティスペシャリスト試験
      ↓
     プロジェクトマネージャ試験/システムアーキテクト試験
    と受けていくのがよいでしょう。
    なお、特定の分野(ネットワーク、エンベデッドシステム、データベース)に強みを持っている人は、
     ITパスポート試験
      ↓
     基本情報技術者試験
      ↓
     応用情報技術者試験
      ↓
     ネットワークスペシャリスト試験/データベーススペシャリスト試験/エンベデッドシステムスペシャリスト試験
      ↓
     情報セキュリティスペシャリスト試験
      ↓
     プロジェクトマネージャ試験/システムアーキテクト試験
    と受けていくのがいいでしょう。
  3. システム監査(独立)側の仕事をしている人は、
     ITパスポート試験
      ↓
     基本情報技術者試験
      ↓
     応用情報技術者試験
      ↓
     情報セキュリティスペシャリスト試験
      ↓
     システム監査技術者試験
    でしょうか。

 私としては、この業界で仕事をしていくうえで、基本情報技術者合格レベルの知識・技能は持っていたほうがいいと思います。また、昨今のコンピュータシステムの安全性の問題からどういった分野の仕事に就くかにかかわらず情報セキュリティスペシャリスト試験を受験することは大事だと考えます。

合格時のメリット

  • 仕事上のメリット
    会社によっては資格手当てや報奨金といった形で資格取得を評価してくれるところがあります。
    また、試験に合格することで、重要な仕事を任されるようになることもあるようです。
    あと、会社の経営状態が悪い(赤字の)ときのリストラ時に資格取得者は肩たたきの対象からはずされる場合もあるようです。
  • 学校でのメリット
    大学の中には入学前に情報処理技術者試験に合格すると、入学金や授業料が免除される制度があるところもあります。
    これは、大学側の優秀な学生を確保するための制度ですね。
    大学入学後に合格したときに授業料免除になるかはわかりませんが、情報処理技術者の資格は就職時にも有利働くようです。
  • 経済的メリット
    銀行によってですが、情報処理技術者試験の資格保有者に対して住宅ローンの利子の軽減を行っているところがあります。
    住宅ローンは借りる金額が大きいので、少しの利子の差でも大きいですね。
  • 他の試験での優遇処理(免除)
    弁理士試験ではレベル3(応用情報技術者)以上に合格していると、試験の一部科目が免除になります。
    情報処理技術者試験の午前I免除を経験した人は分かるともいますが、一部でも免除になると精神的に非常に楽になりますね。

最終更新日:2016年 1月19日 FUJIX

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