2021年 春期 情報処理安全確保支援士 午前II 問22

JIS X 25010:2013(システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−システム及びソフトウェア品質モデル)で規定された品質副特性の説明のうち、信頼性に分類されるものはどれか。

 ア  製品又はシステムが、それらを運用操作しやすく、制御しやすくする属性をもっている度合い
 イ  製品若しくはシステムの一つ以上の部分への意図した変更が製品若しくはシステムに与える影響を総合評価すること、欠陥若しくは故障の原因を診断すること、又は修正しなければならない部分を識別することが可能であることについての有効性及び効率性の度合い
 ウ  中断時又は故障時に、製品又はシステムが直接的に影響を受けたデータを回復し、システムを希望する状態に復元することができる度合い
 エ  二つ以上のシステム、製品又は構成要素が情報を交換し、既に交換された情報を使用することができる度合い


答え ウ


解説

 ア  製品又はシステムが、それらを運用操作しやすく、制御しやすくする属性をもっている度合いは、ソフトウェア製品の品質特性の使用性の説明です。(×)
 イ  製品若しくはシステムの一つ以上の部分への意図した変更が製品若しくはシステムに与える影響を総合評価すること、欠陥若しくは故障の原因を診断すること、又は修正しなければならない部分を識別することが可能であることについての有効性及び効率性の度合いは、ソフトウェア製品の品質特性の保守性の説明です。(×)
 ウ  中断時又は故障時に、製品又はシステムが直接的に影響を受けたデータを回復し、システムを希望する状態に復元することができる度合いは、ソフトウェア製品の品質特性の信頼性の説明です。(〇)
 エ  二つ以上のシステム、製品又は構成要素が情報を交換し、既に交換された情報を使用することができる度合いは、ソフトウェア製品の品質特性の互換性の説明です。(×)


キーワード
・ソフトウェアの品質特性

キーワードの解説
  • ソフトウェアの品質特性
    JIS X 25010で定義されたソフトウェアの品質特性には、以下の8つがある。
    • 機能適合性
      明示された状況下で使用するとき、明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満足させる機能を、製品又はシス テムが提供する度合い。
    • 信頼性
      明示された時間帯で、明示された条件下に、システム、製品又は構成要素が明示された機能を実行する度合い。
    • 性能効率性
      明記された状態(条件)で使用する資源の量に関係する性能の度合い。
    • 使用性
      明示された利用状況において、有効性、効率性及び満足性をもって明示された目標を達成するために、明示された利用者が製品又はシステムを利用することができる度合い。
    • セキュリティ
      人間又は他の製品若しくはシステムが、認められた権限の種類及び水準に応じたデータアクセスの度合いをもてるように、製品又はシステムが情報及びデータを保護する度合い。
    • 互換性
      同じハードウェア環境又はソフトウェア環境を共有する間、製品、システム又は構成要素が他の製品、システム又は構成要素の情報を交換することができる度合い、及び/又はその要求された機能を実行することができる度合い。
    • 保守性
      意図した保守者によって、製品又はシステムが修正することができる有効性及び効率性の度合い。
    • 移植性
      一つのハードウェア、ソフトウェア又は他の運用環境若しくは利用環境からその他の環境に、システム、製品又は構成要素を移すことができる有効性及び効率性の度合い。

もっと、「ソフトウェアの品質特性」について調べてみよう。

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