2022年 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前 問1

送信者から受信者にメッセージ認証符号(MAC:Message Authentication Code)を付与したメッセージを送り、さらに受信者が第三者に転送した。 このときのMACに関する記述のうち、適切なものはどれか。 ここで、共通鍵は送信者と受信者だけが知っており、送信者と受信者のそれぞれの公開鍵は3人とも知っているとする。

 ア  MACは、送信者がメッセージと共通鍵を用いて生成する。 MACを用いると、受信者がメッセージの完全性を確認できる。
 イ  MACは、送信者ががメッセージと共通鍵を用いて生成する。 MACを用いると、第三者が送信者の真正性を確認できる。
 ウ  MACは、送信者がメッセージと受信者の公開鍵を用いて生成する。 MACを用いると、第三者がメッセージの完全性を確認できる。
 エ  MACは、送信者がメッセージと受信者の公開鍵を用いて生成する。 MACを用いると、受信者が送信者の真正性を確認できる。


答え ア


解説
メッセージ認証符号は共通鍵暗号方式を使って、送信者が送信するメッセージと受信者と交換した共通鍵を用いて生成し、メッセージに付与して送信します。
受信者は、送信者と交換した共通鍵を用いて受信したメッセージからメッセージ認証符号を生成し、受信したメッセージに付与されたメッセージ認証符号と比較し、メッセージが改ざんなどされていないこと(完全性)を確認します。
受信者がこのメッセージを第三者に転送した場合、第三者はメッセージ認証符号を生成したときに使った共通鍵を知らないため、何もできません。


キーワード
・メッセージ認証符号

キーワードの解説
  • メッセージ認証符号(Message Authentication Code、MAC)
    通信コードの改ざん有無を検知し、完全性を保証するために通信データから生成する固定長のコード(メッセージダイジェスト)です。
    デジタル署名に似た技術ですが、コードの生成には公開鍵暗号方式ではなく共通鍵暗号方式を用います。

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