2022年 ITパスポート 午前 問77

トランザクション処理のACID特性に関する記述として、適切なものはどれか。

 ア  索引を用意することによって、データの検索時の検索速度を高めることができる。
 イ  データの更新時に、一連の処理が全て実行されるか、まったく実行されないように制御することによって原子性を保証する。
 ウ  データベースの複製を複数のサーバに分散配置することによって、可用性を高めることができる。
 エ  テーブルを正規化することによって、データの矛盾や重複が生じるのを防ぐことができる。


答え イ


解説

 ア  データの検索時の検索速度を高めることができるのはインデックスで、ACID特性には関係ありません。(×)
 イ  データの更新時に、一連の処理が全て実行されるか、まったく実行されないように制御することによってACID特性の原子性(Atomicity)を保証します。(〇)
 ウ  データベースの複製を複数のサーバに分散配置することによって、可用性を高めることができるのはレプリケーション(replication)で、ACID特性には関係ありません。(×)
 エ  テーブルを正規化することによって、データの矛盾や重複が生じるのを防ぐことができ、ACID特性の一貫性(Consistency)を保つ助けになります。(×)


キーワード
・ACID特性

キーワードの解説
  • ACID特性(Atomicity, Consistency, Isolation, Durability)
    関連する複数の処理をまとめて行うトランザクションにおいて不可欠とされる特性のことで、原子性、一貫性、独立性、耐久性があります。
    • 原子性(Atomicity)
      トランザクションに含まれる個々の手順が「すべて実行される」か「一つも実行されない」のどちらかの状態になる。
    • 一貫性(Consistency)
      トランザクションの前後でデータの整合性が保たれ、矛盾の無い状態が継続される。
    • 独立性(Isolation)
      トランザクション実行中の処理過程が外部から隠蔽され、他の処理などに影響を与えない。
    • 耐久性(Durability)
      トランザクションが完了したら、その結果は記録され、システム障害などが生じても失われることがない。

もっと、「ACID特性」について調べてみよう。

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