ITIL 2011 editionでは、可用性管理におけるKPIの例として、平均サービス・インシデント間隔(MTBSI)の改善を挙げている。
あるITサービスでサービスの開始から2,020時間経過した時点までに、サービスの使用可能な時間は2,000時間あり、5時間の停止1回と15時間の停止1回の合計2回の停止があった。
MTBSI、平均故障間隔(MTBF)及び平均サービス回復時間(MTRS)の値の大小関係のうち、正しいものはどれか。
ここで、MTBFとは、ITサービスが合意済みの機能を中断なく実行できる時間の平均値であり、MTRSとは、障害の後、ITサービスを回復させるために掛かる時間の平均値である。
ア |
MTBF > MTBSI > MTRS |
|
イ |
MTBSI > MTBF > MTRS |
ウ |
MTBSI > MTRS > MTBF |
|
エ |
MTRS > MTBSI > MTBF |
答え イ
【解説】
サービスの開始から2,020時間経過した時点までに、サービスの使用可能な時間は2,000時間あり、5時間の停止1回と15時間の停止1回の合計2回の停止があったので、MTBF、MTRS、MTBSIを求めると
- MTBF
サービスの使用可能な時間÷停止回数 = 2,000時間÷2回 = 1,000時間
- MTRS
サービスの停止時間の合計÷停止回数 = (5時間 + 15時間)÷2回 = 10時間
- MTBSI
MTBF + MTRS = 1,000時間 + 10時間 = 1,010時間
になるので大小関係は MTBSI > MTBF > MTRS(イ)になる。
【キーワード】
・平均サービス・インシデント間隔
【キーワードの解説】
- 平均サービス・インシデント間隔(Mean Time Between System Incidents、MTBSI)
連続する2つのインシデント間の平均時間のことで、MTBFとMTBSIの値を分析することで、障害の発生頻度とそのインパクトが分かります。
もっと、「MTBSI」について調べてみよう。
戻る
一覧へ
次へ
|