2022年 春期 ITサービスマネージャ 午前 問3

ITIL 2011 editionでは、可用性管理におけるKPIの例として、平均サービス・インシデント間隔(MTBSI)の改善を挙げている。 あるITサービスでサービスの開始から2,020時間経過した時点までに、サービスの使用可能な時間は2,000時間あり、5時間の停止1回と15時間の停止1回の合計2回の停止があった。 MTBSI、平均故障間隔(MTBF)及び平均サービス回復時間(MTRS)の値の大小関係のうち、正しいものはどれか。 ここで、MTBFとは、ITサービスが合意済みの機能を中断なく実行できる時間の平均値であり、MTRSとは、障害の後、ITサービスを回復させるために掛かる時間の平均値である。

 ア  MTBF > MTBSI > MTRS  イ  MTBSI > MTBF > MTRS
 ウ  MTBSI > MTRS > MTBF  エ  MTRS > MTBSI > MTBF


答え イ


解説
サービスの開始から2,020時間経過した時点までに、サービスの使用可能な時間は2,000時間あり、5時間の停止1回と15時間の停止1回の合計2回の停止があったので、MTBF、MTRS、MTBSIを求めると

  • MTBF
    サービスの使用可能な時間÷停止回数 = 2,000時間÷2回 = 1,000時間
  • MTRS
    サービスの停止時間の合計÷停止回数 = (5時間 + 15時間)÷2回 = 10時間
  • MTBSI
    MTBF + MTRS = 1,000時間 + 10時間 = 1,010時間
になるので大小関係はMTBSI > MTBF > MTRS(イ)になる。


キーワード
・平均サービス・インシデント間隔

キーワードの解説
  • 平均サービス・インシデント間隔(Mean Time Between System Incidents、MTBSI)
    連続する2つのインシデント間の平均時間のことで、MTBFとMTBSIの値を分析することで、障害の発生頻度とそのインパクトが分かります。

もっと、「MTBSI」について調べてみよう。

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