2024年 春期 応用情報技術者 午前 問68

企業が属する業界の競争状態と収益構造を、“新規参入の脅威”、“供給者の支配力”、“買い手の交渉力”、“代替製品・サービスの脅威”、“既存強豪同士の敵対関係”の要素に分類して、分析するフレームワークはどれか。

 ア  PEST分析  イ  VRIO分析
 ウ  バリューチェーン分析  エ  ファイブフォース分析


答え エ


解説

 ア  PEST分析は、政治(法規制、Politics)、経済(景気動向、Economy)、社会(流行、Society)、技術(新技術、Technology)の外部環境を把握し、自社の製品改善方針を決定する手法です。(×)
 イ  VRIO分析は、自社の経営資源について、経済価値、希少性、模倣困難性、組織の四つの観点で評価し、市場での競争優位性をどの程度有しているかを分析する手法です。(×)
 ウ  バリューチェーン分析は、事業活動のどの部分で利益が生み出されているかを分析する手法です。(×)
 エ  ファイブフォース分析は、競争状態と収益構造を、“新規参入の脅威”、“供給者の支配力”、“買い手の交渉力”、“代替製品・サービスの脅威”、“既存強豪同士の敵対関係”の要素に分類して、分析するフレームワークです。(〇)


キーワード
・ファイブフォース分析

キーワードの解説
  • ファイブフォース分析(five forces analysis、5つの競争要因)
    企業の競争戦略を考える前提で外的要因を分析するときに使われるものです。
    • 新規参入者の脅威
      企業が属している市場の参入障壁が低ければ、その市場に同業者が多くなる可能性があり、これは競争が激化するため市場としての魅力を下げます。
    • バイヤの交渉力
      バイヤの交渉力が強いと、製品の売値が下がるため、市場の魅力を下げます。
    • 競争業者間の敵対関係
      市場内競争が激しいということはライバルも多く、市場としての魅力は低いということです。
    • 代替え製品の脅威
      代替品の存在は、既存品・既存サービスの存在価値を弱める可能性があり、市場の魅力を下げます。
    • サプライヤの交渉力
      サプライヤの交渉力が強いと、原材料の買値が上がるため、市場の魅力を下げます。

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