平成21年 春期 データベーススペシャリスト 午前II 問5

属性間の従属関係を次のように表記するとき、属性a〜eで構成される関係を第3正規形にしたものはどれか。

[属性間の従属関係]
(1)  属性Xの値が与えられると、属性Yの値を一意に決めることができる。
(2)  属性Xと属性Yの二つの値が与えられると、属性Zの値を一意に決めることができる。

[正規化する関係]

 ア
a b c d
b d e
 イ
a b c d
b d e
b c
 ウ
a b d
b d c e
 エ
a b d
b c
b d e


答え エ


解説
図の関係について見ると。

  1. aから出ている矢印について検討する。
    aにより値が一意にきまるのはb、c、dなので、一つ目の表は
    a b c d
    になる。
  2. bから出ている矢印について検討する。
    bにより値が一意にきまるのはcなので、二つ目の表は
    b c
    になる。
  3. bdから出ている矢印について検討する。
    bdにより値が一意にきまるのはeなので、三つ目の表は
    b d e
    になる。
したがって、この関係を示す表は
a b c d
b c
b d e
になる。
この表には、a→cとa→b→cの関係があり、これはa→cはa→b→cの従属関係なので、a→cを取り除き第3正規形にすると、
a b d
b c
b d e
(エ)になる。


キーワード
・正規形

キーワードの解説
  • 正規形
    データの冗長性を少なくし、関連性の強いデータ項目(属性)をまとめて、一事実一箇所(1 fact in 1 place)にすることです。
    データの正規化にはレベルにより、第1〜第5正規形やボイス・コッド正規形があります。(情報処理技術者試験では第1〜第3正規形とボイス・コッド正規形が出題されます。)
    • 第1正規形
      データの繰り返し部分を別表にする。
    • 第2正規形
      1つのデータがきまると従属的にきまるデータを別グループ化する。
    • 第3正規形
      推移的に値がきまるデータを別グループ化する。
    • ボイス・コッド正規形
      すべての属性がキーに完全従属するようにしたもの。

もっと、「正規形」について調べてみよう。

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