平成22年 春期 応用情報技術者 午前 問47

表は、現行プロジェクトのソフトウェアの誤りの発生、除去の実績及び次期プロジェクトにおける誤り除去の目標を記述したものである。
誤りは、設計とコーディングの作業で埋め込まれ、デザインレビュー、コードレビュー及びテストですべて除去されるものとする。
次期プロジェクトにおいても、ソフトウェアの規模と誤りの発生状況は変わらないと仮定したときに、テストで除去すべきソフトウェア誤りの比率は全体の何%となるか。

・ソフトウェアの誤りが埋め込まれる工程別の割合
現行プロジェクトの実績 次期プロジェクトでの予測
設計 誤り件数全体の50% 誤り件数全体の50%
コーディング 誤り件数全体の50% 誤り件数全体の50%

・ソフトウェアの誤りがレビューで除去される割合
現行プロジェクトの実績 次期プロジェクトの目標
デザインレビュー 設計時に埋め込まれた誤り全体の50%を除去 現行プロジェクトのデザインレビューの実績の1.5倍
コードレビュー コーディング時に埋め込まれた誤り全体の40%を除去 現行プロジェクトのコードレビューの実績の1.5倍

 ア  17.5  イ  25  ウ  30  エ  32.5


答え エ


解説
次期プロジェクトではデザインレビューで現行プロジェクト(50%)の1.5倍の75%の誤りを除去するが目標で、設計時に埋め込まれる誤りは全体の50%なので、デザインレビューで除去される誤りは
 50%×50%×1.5 = 37.5%
である。同様にコードレビューで除去される誤りは
 50%×40%×1.5 = 30%
であり、次期プロジェクトでデザインレビュー、コードレビューで除去されずにテストで除去される誤りは
 1 - (37.5% + 30%) = 32.5%
(エ)である。


キーワード
・デザインレビュー

キーワードの解説
  • デザインレビュー(Design Review、DR)
    設計の節目に成果物(設計書、ソースプログラム、テスト結果報告書、試作機など)が、本来の目的(要求)と合っているか、曖昧なところや問題(課題)がないかを洗い出すための討議のことです。
    デザインレビューには進め方がいくつかあり、代表的なものとしては
    • ウォークスルー
      レビュー対象物への入力を仮定して、その結果がどうなるべきなのかをシミュレーションする方法。
    • インスペクション
      進行役である管理者(モデレータ)を設置し、管理者が参加者の役割を決めたり、レビューポイントを絞り込んだりして、レビュー効率を上げる方法。
    • ラウンドロビン
      参加者全員が順々に発言するように仕組んだ方法であり、参加しているにも関わらず一言も発言しない者を出さないようにするための方法。
    です。

もっと、「デザインレビュー」について調べてみよう。

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