平成23年 秋期 ITパスポート 問26

ある商店で販売している商品Aの1週間の売上個数の分布は表のとおりである。
商品Aの発注から納入までのリードタイムが1週間のとき、品切れになる確率を10%未満にするため、発注時に最低限必要な在庫は幾つか。

売上個数 86 87 88 89 90 91 92 93 94 分布計
分布(%) 1 5 11 20 26 20 11 5 1 100

 ア  87  イ  88  ウ  92  エ  93


答え ウ


解説
商品Aのリードタイムが1週間で、表の1週間の売上個数から、発注時に在庫が94個残っていれば、1週間後にはもっともよく売れても94個なので売り切れにはなるが、品切れにはならない。
また、発注時の在庫が93個の場合、1週間で94個売れる可能性は表から1%なので、品切れの可能性は1%である。
同様に発注時の在庫が92個の場合、1週間で93個以上売れる可能性は表から6%(94個が1%、93個が5%)なので、品切れの可能性は6%である。
発注時の在庫が91個の場合、1週間で92個以上売れる可能性は表から17%(94個が1%、93個が5%、92個が11%)なので、品切れの可能性は17%であり、10%を超えてしまっている。
したがって、発注時に92個(ウ)の在庫があれば、品切れにはならない。


キーワード
・在庫管理
・リードタイム

キーワードの解説
  • 在庫管理
    企業において適正な在庫を持つことは重要であり、在庫に過不足があると以下のような問題がある。
    • 製品在庫が不足すると、品薄になり機会損失が発生する。
    • 原材料の在庫不足により、製造の停止が発生する。
    • 製品在庫が多すぎると、保管料(倉庫代)が発生し、売れ残りを避けるための価格の低下が発生する。(在庫一掃セール)
    • 原材料の在庫が多すぎると、保管料(倉庫代)が発生したり、余分な材料の破棄が行なわれ、調達コストが高くなる。
  • リードタイム(lead time)
    作業に着手してから終了するまでに要する時間(日数)のことで、商品や原材料の調達の場合には発注から納入までにかかる日数になります。
    顧客(消費者)からするとリードタイムが短いほうが満足度の向上につながるので、製造業、流通業などの全ての業界でリードタイムを短縮するための努力が行われています。

もっと、「在庫管理」について調べてみよう。

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