平成24年 秋期 ITパスポート 中問B

交通費申請システムの導入の検討に関する次の記述を読んで、四つの問いに答えよ。

S社の企画部では交通費申請システムの導入を検討している。
企画部のAさんは、上司のB課長から
 “先日のシステム導入検討会の内容をまとめてほしい。
 まずは、交通費申請に関する現在の問題点とシステムへの要望を整理して、システムがもつべき機能を洗い出すことから始めてはどうだろうか。
 そして、システム導入の目的を明確にしていくことが大切だね。”
との指示を受けた。
システム導入検討会のメモは、次のとおりである。

[システム導入検討会のメモ]
 (1)  利用区間と申請された金額が正しいかどうかの確認に、最も多くの時間を掛けている。
 (2)  市販のソフトウェアを利用すれば、システム導入費用が安くなるはずである。
 (3)  数日分をまとめて申請できる方法があってもよい。
 (4)  申請書類に記入するべき項目が記入されていないなどの書類の不備が多い。
 (5)  申請書類の計算ミスが多くて、承認までに時間が掛かっている。
 (6)  システム導入後も、申請書類の不備やミスは本人が修正して再度提出する。
 (7)  過去に申請したデータを再利用して申請したい。
 (8)  申請後に申請した交通費がいつ支払われるのかが分かるとよい。
 (9)  システム導入時には説明会を開いてほしい。

[ストラテジ]
 問89  [システム導入検討会のメモ]の中で、交通費申請に関して現時点で発生している問題点を記述しているものはどれか。
 ア  (1)と(3)と(5)  イ  (1)と(4)と(5)
 ウ  (3)と(4)と(5)  エ  (4)と(5)と(6)

[ストラテジ]
 問90  [システム導入検討会のメモ]の中で、現時点で発生している問題点ではないが、交通費申請でこれができると便利であるというような、システムへの要望を記述しているものはどれか。
 ア  (2)と(3)と(7)  イ  (3)と(6)と(9)
 ウ  (3)と(7)と(8)  エ  (7)と(8)と(9)

[マネジメント]
 問91  [システム導入検討会のメモ](5)の“申請書類の計算ミスが多くて、承認までに時間が掛かっている。”の原因を調べたところ、合計計算の単純な誤りで、返却された申請書類を申請者が修正して再度提出しているので、承認までに時間が掛かっていることが分かった。
これを改善するためにシステムがもつべき機能として、適切なものはどれか。
 ア  申請後に、計算ミスがある申請を検索できる機能
 イ  申請時に、必要な計算を自動的に行う機能
 ウ  申請者が、電卓機能をもったソフトウェアを使えるようにする機能
 エ  申請を承認する上司が、計算ミスを修正することができる機能

[マネジメント]
 問92  Aさんは、システム導入の目的を“申請手続の効率化”にしたいと考えた。
この目的に基づいてシステム導入を進めるに当たり、優先して取り組むべきこととして、適切なものはどれか。
 ア  システム説明会を多く開催して、全社員がシステムを使えるようにすること
 イ  市販のソフトウェアを利用して、できるだけ安くシステムを導入すること
 ウ  電子メールを利用して、交通費が支払われる日を連絡すること
 エ  利用区間から金額を設定する機能を導入して、その自動化を図っていくこと


答え 問89 イ 問90 ウ 問91 イ 問92 エ


解説

 問89  [システム導入検討会のメモ]の中で、交通費申請に関して現時点で発生している問題点を記述しているものは
 (1)  利用区間と申請された金額が正しいかどうかの確認に、最も多くの時間を掛けている。
 (4)  申請書類に記入するべき項目が記入されていないなどの書類の不備が多い。
 (5)  申請書類の計算ミスが多くて、承認までに時間が掛かっている。
(イ)になります。
 問90  [システム導入検討会のメモ]の中で、交通費申請でこれができると便利であるというような、システムへの要望を記述しているものは
 (3)  数日分をまとめて申請できる方法があってもよい。
 (7)  過去に申請したデータを再利用して申請したい。
 (8)  申請後に申請した交通費がいつ支払われるのかが分かるとよい。
(ウ)になります。
 問91  (5)の“申請書類の計算ミスが多くて、承認までに時間が掛かっている”の原因が、合計計算の単純な誤りで、返却された申請書類を申請者が修正して再度提出しているので、承認までに時間が掛かっていることなので、有効な対策は申請時に、必要な計算を自動的に行う機能(イ)を設けることである。
 問92  システム導入の目的が“申請手続の効率化”なので、優先的に進める事項としては『処理の自動化』であり、これに相当する選択肢は利用区間から金額を設定する機能を導入して、その自動化を図っていくこと(エ)である。


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