平成25年 秋期 応用情報技術者 午前 問5

通信回線を使用したデータ伝送システムにM/M/1の待ち行列モデルを適用すると、平均回線待ち時間、平均伝送時間、回線利用率の関係は、次に式で表すことができる。
 
回線利用率が0%から徐々に上がっていく場合、平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも最初に長くなるのは、回線利用率が何%を超えたときか。

 ア  40  イ  50  ウ  60  エ  70


答え イ


解説
平均回線待ち時間:Tw
平均伝送時間:Ts
回線利用率:ρ
とすると、平均回線待ち時間を求める式は
 Tw = Ts×ρ/(1 - ρ)
になる。
問題の『平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも長くなる』というのはTwがTsより大きくなることなので、この式から考えると“ρ/(1 - ρ)”が1より大きくなったときであるので
 ρ/(1 - ρ) > 1
を計算すると
 ρ > 0.5 = 50%
(イ)である。


キーワード
・待ち行列

キーワードの解説
  • 待ち行列
    サービスを受ける人などが、順番待ちの列を作ることです。
    待ち行列モデルでは、サービスを受ける人が新たに来る間隔や、サービス時間、サービスを提供する窓口の数によりモデル化します。
    待ち行列モデルでは、待ち行列の長さに制限がない、待ち行列に並んだ人はサービスが完了するまで並び続ける、並んでいる人に優先順位はないなどの制限があります。

もっと、「待ち行列」について調べてみよう。

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