平成25年 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト 午前II 問17

論理回路の出力にハザードが発生する原因として、適切なものはどれか。

 ア  インピーダンスの不整合による反射
 イ  接点オン、オフで発生する機械振動
 ウ  素子及び配線の遅延時間のばらつき
 エ  並行する信号間で起こる静電誘導


答え ウ


解説
ハザードは素子の動作速度の違いや、配線長の違いにより、入力となる信号の変化のタイミングが異なるために出力信号がおかしくなることです。
例えば、AND回路で入力信号Xが0→1に、入力信号Yが1→0に、同時に変化したとき本来であれば出力信号Zはずっと0のままですが、入力信号Yの変化が遅れると、一瞬出力信号Zに1が現れます。
  
このような入力信号の状態をレースといい、一瞬だけの出力信号の変化をスパイク(spike)と呼びます。


キーワード
・ハザード

キーワードの解説
  • ハザード(hazard)
    論理回路で二つ以上の信号が同時に変化するとき、構成する素子や配線長の違いによる信号の遅延などが原因で、どちらか動作の速いほうの素子による出力信号の変化が先に出てきて出力が異常になることです。
    また、このような2つ以上の信号が競争するようなことをレース(race)と呼びます。

もっと、「ハザード」について調べてみよう。

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