平成26年 秋期 ITサービスマネージャ 午前II 問19

パイプラインハザード対策に関する記述のうち、アウトオブオーダ実行方式を用いたものはどれか。

 ア  演算に必要なデータがそろうまで実効が待たされている命令によって、後続の命令の実効が待たされることを防ぐために、既にデータがそろっている後続の命令があれば、それを先に実行する。
 イ  条件分岐命令の判定結果が分かるまで分岐後の命令実行が待たされることを防ぐために、分岐する確率が高い方の命令を先読みして実行する。
 ウ  前の命令の演算結果がレジスタに書き込まれるまで次の命令の実行が待たされることを防ぐために、プロセッサ内にバイパス経路を設け、演算結果を演算器に直接入力して次の命令を実行する。
 エ  レジスタへのアクセスが競合して後続の命令が待たされることを防ぐために、クロックサイクルを細分化し、サイクル前半を書き込み、後難を読み出しとすることで競合なく命令を実行する。


答え ア


解説
アウトオブオーダ実行方式は、演算に必要なデータがそろうまで実効が待たされている命令によって、後続の命令の実効が待たされることを防ぐために、既にデータがそろっている後続の命令があれば、それを先に実行する(ア)ことです。
「順序を守らない実行」を行うことで、パイプラインハザードによる処理の中断(待ち)を防ぎます。


キーワード
・パイプラインハザード

キーワードの解説
  • パイプラインハザード
    パイプライン制御においてパイプラインに先取りしておいた命令が、命令の順序や分岐命令によってムダになることで、処理速度の低下が発生します。
    パイプラインハザードを完全に避けることはできませんが、その影響を減らす方法として、遅延分岐や分岐予測等があります。

もっと、「パイプラインハザード」について調べてみよう。

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