平成26年 春期 応用情報技術者 午前 問46

モジュール分割の良否を、モジュール結合度の視点から評価する場合、最も適切な記述はどれか。

 ア  共通データ領域は、全てのモジュールからアクセスできるようになっていることが望ましい。
 イ  ソフトウェア全体のモジュール分割の良否は、モジュール間の結合度のうちで最も強いものがどのように分布しているかで判断するのが望ましい。
 ウ  直接の呼出し関係になっていないモジュール間で情報を交換するには、共通データ領域を用いるのが最も望ましい。
 エ  呼び出す側と呼び出される側のモジュール間のデータの受渡しは、引数としてデータ項目を列挙するのが最も望ましい。


答え エ


解説
モジュール結合度の観点からモジュール分割の良否を評価した場合、結合度が低く、個々のモジュールが独立している方が保守性や流用性が高く優れているため、共通のデータ領域をアクセスするような構造はあまりよい分割方法ではなく、呼び出す側と呼び出される側のモジュール間のデータの受渡しは、引数としてデータ項目を列挙するのが最も望ましいです。


キーワード
・モジュール結合度

キーワードの解説
  • モジュール結合度
    ソフトウェアのモジュールの独立性を評価する方法で、モジュール同士がどのような関係で他のモジュールを利用するかによって、6つの結合方法に分類されます。結合度が弱いほど、独立性は高くなります。
    結合度 名称 内容






    内部結合 他のモジュール内部を直接参照したり、一部を共有する。
    共通結合 共通領域に定義したデータを参照する。
    外部結合 外部宣言しているデータを参照する。
    制御結合 呼び出すモジュールの制御構造を知っていることを前提とし、パラメータに処理のスイッチフラグなどのデータを受け渡す。
    スタンプ結合 使用するデータ要素を、構造体、レコードといったデータ構造で受け渡す。
    データ結合 使用するデータ要素を単一のパラメータとして受け渡す。

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