平成27年 秋期 応用情報技術者 午前 問4

図のように16ビットのデータを4×4の正方形状に並べ、行と列にパリティビットを付加することによって何ビットまでの誤りを訂正できるか。
ここで、図の網掛け部分はパリティビットを表す。

1 0 0 0 1
0 1 1 0 0
0 0 1 0 1
1 1 0 1 1
0 0 0 1

 ア  1  イ  2  ウ  3  エ  4


答え ア


解説
基本的にパリティビットは1ビットの誤りの検出ができますが、それがどのビットの誤りであるかまでは分からないため訂正はできません。が、この問題のように行と列(水平と垂直)にパリティビットを付加すると、行と列で検出した誤りの交点のビットが誤っていることがわかるので訂正することができます。
例えば、問題の図で1行目の2列目のビットの“0”が誤って“1”になってしまうと、

1 1 0 0 1
0 1 1 0 0
0 0 1 0 1
1 1 0 1 1
0 0 0 1
1行目のパリティビットと2列目のパリティビットが合わなくなるので、1行目の2列目のデータに誤りがあることがわかり訂正ができます。
しかし、1行目1列と3行目4列目のデータが誤っていた場合、
0 0 0 0 1
0 1 1 0 0
0 0 1 1 1
1 1 0 1 1
0 0 0 1
パリティビットを確認すると1行目と3行目、1列目、4列目の4か所が誤っているので、その交点は1行目1列、1行目4列、3行目1列、3行目4列の4か所になってしまい、誤っている場所の特定ができないので訂正できません。
0 0 0 0 1
0 1 1 0 0
0 0 1 1 1
1 1 0 1 1
0 0 0 1


キーワード
・パリティ

キーワードの解説
  • パリティ(parity)
    データのパリティビットを追加して、パリティビットの値を調整して、データ+パリティビットの1の数を奇数または偶数個にすることです。
    パリティビットを付加することでデータが壊れていないか(誤り)を確認できるようになります。
    1の個数を奇数個にするのを“奇数パリティ”、偶数個にするのを“偶数パリティ”といいます。
    偶数・奇数に機能的な差はありません。
    パリティの特徴は1ビットの誤りを検出できます。(検出のみで誤りの訂正はできません。また、2ビット以上の誤りの検出もできません。)

もっと、「パリティ」について調べてみよう。

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