あるプログラムの設計から結合テストまでの開発工数ごとの見積工数を表1に示す。
また、この間の開発工程ごとの上級SEと初級SEの要員割当てを表2に示す。
上級SEは、初級SEに比べて、プログラムの作成・単体テストについて2倍の生産性を有する。
表1の見積工数は、上級SEを基に算出している。
全ての開発工程で、上級SEを1人追加して割り当てると、この間の開発工程の期間を何か月短縮できるか。
ここで、開発工程の期間は重複させないものとし、要員全員が1カ月当たり1人月の工数を投入するものとする。
表1
開発工程 |
見積工数 (人月) |
設計 |
6 |
プログラム作成・単体テスト |
12 |
結合テスト |
12 |
合計 |
30 |
|
表2
開発工数 |
要員割当て(人) |
上級SE |
初級SE |
設計 |
2 |
0 |
プログラム作成・単体テスト |
2 |
2 |
結合テスト |
2 |
0 |
|
答え エ
【解説】
上級SEを追加しない場合と追加した場合の開発期間を求める。
- 追加しない場合
設計工程:6人月÷2人 = 3か月
プログラム作成・単体テスト:12人月÷(上級SE 2人+初級SE 2÷2) = 4か月
結合テスト:12人月÷2人 = 6か月
合計:13か月
- 追加する場合
設計工程:6人月÷3人 = 2か月
プログラム作成・単体テスト:12人月÷(上級SE 3人+初級SE 2÷2) = 3か月
結合テスト:12人月÷3人 = 4か月
合計:9か月
したがって、上級SEを1人追加することで13か月 - 9か月 = 4か月(エ)の期間を短縮できる。
【キーワード】
・人月
【キーワードの解説】
- 人月
1人の作業者が1ヶ月でできる作業の量のことで、この『人月』を単位として仕事の量やプロジェクトの大きさを表します。
人月で仕事を計算するときの問題点は、作業者のスキルによって値が大きく異なることです。
また、人月で計算して納期に間に合わないプロジェクトは見かけ上は人数を追加すればいいわけですが、実際には教育の時間や、要員が増えることによる間接工数や管理工数の増加により効率は悪化します。
もっと、「人月」について調べてみよう。
戻る
一覧へ
次へ
|