平成28年 秋期 応用情報技術者 午前 問80

技術者倫理の遵守を妨げる要因の一つとして、集団思考というものがある。
集団思考の説明として、適切なものはどれか。

 ア  自分とは違った視点から事態を見ることができず、客観性に欠けること
 イ  組織内の権威に無批判的に服従すること
 ウ  正しいことが何かは知っているが、それを実行する勇気や決断力に欠けること
 エ  強い連帯性をもつチームが批判的思考を欠くことによって、不合理な合意へと達すること


答え エ


解説
集団思考は集団で合議を行う場合に不合理あるいは危険な意思決定が容認されることや、それにつながる意思決定パターンで、次のタイプがあります。

  • 第1類型
    過度の楽観主義が支配的になリ、集団固有の道徳を無批判に支持するなどの集団の力および道徳性への過大視
  • 第2類型
    不都合な情報を割り引いて合理化し、外集団をステレオタイプ化するなどの閉鎖的な心理傾向
  • 第3類型
    集団からの逸脱を防ぐ自己検閲、満場一致の幻想、自薦の用心棒などの均一性への圧力
集団思考を防ぐには
  1. リーダーが批判的な評価者となり、成員が異なる意見を出しやすくする。
  2. リーダーは最初から偏った立場にあることを明らかにしてはいけない。
  3. 複数の集団に同じ問題について意思決定させる。
が提案されています。


キーワード
・集団思考

キーワードの解説
  • 集団思考
    集団が合議によって意思決定を行うとき、集団の強い結束がマイナス方向に作用して、メンバーが個人で決定を下す場合よりもしばしば愚かで不合理な決定を行ってしまう傾向のことです。

もっと、「集団思考」について調べてみよう。

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