平成28年 春期 ITパスポート 問22

導入予定のシステムについて、3種類の実現方式を検討している。各実現方式で見込まれる費用の内訳が表のとおりであるとき、導入後の運用期間を10年とした場合の開発・導入、運用、保守の総費用の大小関係を表したものはどれか。
ここで、利用者は毎年4,000人で一定とする。
また、記載のない条件(10年後の除却費、更改費用など)は考慮しない。

単位 円
実現方式 初期費用 年間費用
運用 保守
A案 自主開発 4億 500万 200万
B案 パッケージ運用 2億 初期費用の15%
C案 SaaS利用 5,000万 利用者1人当たり1万 300万

 ア  A案>B案>C案  イ  A案>C案>B案
 ウ  B案>C案>A案  エ  C案>B案>A案


答え ウ


解説
開発・導入、運用、保守の総費用を求める式は
 初期費用 + 年間費用×運用期間
になるので

  • A案
    4億円 + (500万 + 200万)×10年 = 47,000万円
  • B案
    2億円 + 2億円×15%×10年 = 50,000万円
  • C案
    5,000円 + (1万/人×4000人 + 300万)×10年 = 48,000万円
で、B案>C案>A案(ウ)になる。


キーワード
・TCO

キーワードの解説
  • TCO(Total Cost of Ownership、総所有費用)
    設備を導入する際に発生する、購入から廃棄までに必要な支出の総計のことです。
    設備の導入計画を行うときに、購入費用、維持・管理費用(消耗品、保険なども含まれる)、廃棄費用を算出し、費用対効果などを検討するために使用します。

もっと、「TCO」について調べてみよう。

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