平成28年 春期 応用情報技術者 午前 問18

仮想記憶方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。

 ア  LRUアルゴリズムは、使用後の経過時間が最長のページを置換対象とするページ置換アルゴリズムである。
 イ  アドレス変換をインデックス方式で行う場合は、主記憶に依存する全ページ分のページテーブルが必要になる。
 ウ  ページフォールトが発生した場合は、ガーベジコレクションが必要である。
 エ  ページングが繰り返されるうちに多数の小さな空きメモリ領域が発生することを、フラグメンテーションという。


答え ア


解説

 ア  使用後最も時間の経過しているページを入れ替え(置換)対象とするアルゴリズムをLRU(Least Recently Used)といいます。
 イ  インデックス方式でなくても、主記憶に依存する前ページ分のページテーブルが必要です。
 ウ  ガーベジコレクション(garbage collection)は使用しなくなったメモリ領域を開放する処理や使用しているメモリ領域間の小さな空きメモリをまとめる処理で、仮想記憶のページフォールトとは関係ありません。
(問題では“ガーベジコレクション”とありますが、“ガーベッジコレクション”や“ガーベージコレクション”、“ガベージコレクション”ということもあります。)
 エ  ページング方式の仮想記憶ではフラグメンテーション(fragmentation、断片化)は発生しません。
フラグメンテーションはセグメント方式の場合に発生します。


キーワード
・ページ置換アルゴリズム

キーワードの解説
  • ページ置換アルゴリズム
    ページング方式の仮想記憶において、アクセスする仮想メモリのページが実メモリ上にない場合、ハードディスクに待避したページを実メモリにロードし、実メモリ中のページをハードディスクに待避する処理が行われる。
    このとき、実メモリ中のどのページを選ぶ方法がページ置換アルゴリズムである。
    ページ置換アルゴリズムには、
    • 最近使われていないページを選ぶ、NRU(Not Recently Used)
    • ロードしたページの順番どおりに選ぶ、FIFO(First-In First-Out)
    • 最も最近使われていないページを選ぶ、LRU(Least Recently Used)
    • 最も使われていないページを選ぶ、NFU(Not Frequently Used)
    などがあります。

もっと、「ページ置換アルゴリズム」について調べてみよう。

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