平成28年 春期 情報セキュリティマネジメント 午前 問17

機密ファイルが格納されていて、正常に動作するPCの磁気ディスクを産業廃棄物処理業者に引き渡して廃棄する場合の情報漏えい対策のうち、適切なものはどれか。

 ア  異なる圧縮方式で、機密ファイルを複数回圧縮する。
 イ  専用の消去ツールで、磁気ディスクのマスタブートレコードを複数回消去する。
 ウ  特定のビット列で、磁気ディスクの全領域を複数回上書きする。
 エ  ランダムな文字列で、機密ファイルのファイル名を複数回変更する。


答え ウ


解説
磁気ディスクのデータを確実に削除するには、通常の削除コマンドではなく磁気ディスク全体に対し特定のビット列で、磁気ディスクの全領域を複数回上書きする(ウ)必要があります。
通常のファイル削除コマンドは、ファイルのインデックスを削除するだけで、データはそのままとなっているため、磁気ディスクの復元ツールなどで簡単に取り出すことができます。
また、磁気ディスクの簡易フォーマットもインデックス部分の再構築のみなため、データはそのまま磁気ディスクに残ってしまいます。


キーワード
・磁気ディスク

キーワードの解説
  • 磁気ディスク
    円盤に磁性体(金属粉)を塗り、磁石で磁性体を磁化して、情報を記録する記憶装置のことで、フロッピーディスク、ハードディスク、光磁気ディスク(MO)などがある。
    情報はバームクーヘンのように円盤の同一遠心の円(トラック)にヘッドと呼ばれる磁石(電磁石)で情報を記録する。
    また、ハードディスクでは複数のディスクを並べていて、同じ円周のトラックの集合をシリンダといいます。
    情報を読み出すときには、情報を記録したトラックのところまでヘッドを移動(位置決め)し、トラック内の情報が記録してある場所が回ってくるのを待って(回転待ち)読み出しを行う。

もっと、「磁気ディスク」について調べてみよう。

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